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少年魔法士

マンガ

少年魔法士

しょうねんまほうし

月刊ウィングスに連載中のファンタジー漫画。作者はなるしまゆりなるしまゆりは他にも『鉄壱智?』『原獣文書』を連載している。新書館ウィングス・コミックスより最新刊13巻まで(2005年12月現在)が発売されている。

大まかなストーリーは、「魂の免疫不全」悪魔憑きカルノ・グィノーと、エーテルを自在に操りモノを作り変えられる「神霊眼」の持ち主、敷島勇吹の二人を主人公に据え、加えて元・神聖騎士団最高司祭レヴィ・ディブランが二人の保護者的存在として登場する。それぞれ居場所を失った異端の能力者三人が、三大魔法組織である神聖騎士団でもキタブ・エル・ヒメクトでも東海三山でもなく、新しい魔法組織を作り、神を創ろうとする人王アークと対立する、というもの。

なるしまゆり特有のスプラッタ表現から垣間見える身体性の危機感、生存と存在の全てをかけて戦う少年たちの個々のエピソードが秀逸で、『原獣文書』とならぶ彼女の代表作といえる。随所に込められているのは、主にカルノによる自己同一性と存在理由への問いかけであり、それに対して真摯に答えている正統派作品。

単行本

  1. ISBN:4403614248 香港ジャック・ザ・リッパー
  2. ISBN:440361454X 香港ジャック・ザ・リッパー+破幻の眼
  3. ISBN:4403614760 破幻の眼
  4. ISBN:440361504X 破幻の眼
  5. ISBN:4403615279 破幻の眼+番外編・INETRMISSION
  6. ISBN:4403615473 パッション・フラワーズ・ブルー
  7. ISBN:4403615783 パッション・フラワーズ・ブルー
  8. ISBN:4403616216 春の蝸牛
  9. ISBN:440361664X アエトニキ事変
  10. ISBN:4403616895 アエトニキ事変
  11. ISBN:4403617336 アエトニキ事変
  12. ISBN:4403617697 アエトニキ事変
  13. ISBN:4403618138 アエトニキ事変

 

13巻までの詳細なあらすじ

ネタバレ気味です。ご注意を!

これは、君にたどりつく前の惨劇(1巻)

「魂の免疫不全」により、悪魔と魂が融合してしまった悪魔憑き、カルノ・グィノー。香港での裏切り者・藍との死闘の後、最愛の姉・ローゼリットを失い、魔法使いの一族グィノー家を追放される。

すべて 人は 一人一人が異端ならば 孤独とは 何者の名か(2巻)

  • 第二部 破幻の眼

カルノの身柄を預かった神聖騎士団は「神霊眼」を持つものを保護するため、日本へ。二人はコンビニの店員と客として平凡な出会いを果たす。しかし「神霊眼」の持ち主、敷島勇吹は強大な力の持ち主であり、カルノは自由と引き換えに、ある筋から秘密裏に勇吹を暗殺する依頼を引き受ける――。

激突するカルノと勇吹。カルノは自分が悪魔憑きであるがゆえ、神道の力に封じ込められてしまう。そしてカルノの力が暴発し、勇吹を徹底的に追い詰め、殺そうとするが…。勇吹の首に手をかけながら、「――…そうか…こんな風にしないと 誰とも関われないわけだ …俺は」と自らに問いかけるカルノ。死闘の後、同じ異端の者同士、二人は行動を共にし始め、勇吹の力を狙う悪魔サムソンと対決する。そしてその戦いの中、サムソンを自ら「喰う」ことで「自分は誰なのか」という問いの答えをカルノは見つけたのだった――。

俺は勝ったぞ!こんなんでも俺は俺だ!こんな化物になっても、中身は俺のままだ!(5巻)

靴を取ってくる――そういって別れた勇吹はカルノの元へ戻ってこなかった。勇吹の家は巨大な「手」に押しつぶされており、そこには家族の姿がなかったからだ。

一方、神聖騎士団では、最高司祭レヴィ・ディブランが11年ぶりに大祭で「奇跡」を行うことになった。レヴィはその手で強く押した相手を、傷ついても死なない無敵の身体にすることが出来た。しかしその力は年々弱まっているとの噂だった。はたしてその意図は――?

回想されるレヴィの壮絶な過去。母・アンヌに犯され、「奇跡」は失敗し、自暴自棄で魔物の巣穴に飛び込んだレヴィは、人外の生物・ナギと出会う。

11年ぶりの大祭の真の意図が明かされた。ナギはレヴィとの契約を果たし、レヴィは雌伏11年の後、ついに騎士団を脱出する。

  • 第四部 春の蝸牛

72の英霊継承した人王とナギの関係が回想される。「人王」という存在は、強大な72の英霊を封印するための生贄であった。

レヴィは行き場を失ったカルノと勇吹をスカウトし、新しい魔法組織を作ろうとする。頑なに協力を拒むカルノの能力を一気に開眼させ、眠っていた魔法使いとしての素質を引き出すレヴィ。各々の思惑が交差する。

  • 第五部 アエトニキ事変

人王が死ぬ――預言者たちがそういい残して死んだ。そして、一行は人王に関する会議に出席する為、古都エディンバラへ向かう。エディンバラ城において、人王アークに指輪を探すように依頼を受けるカルノと勇吹。そしてその人王は会議の場にも現れ、次の人王に勇吹を指名、勇吹の家と家族を襲った「手」の持ち主が自分であることを告白する。そのころ、ナギはカルノの中にアークの探す指輪を埋め、レヴィの元を離れてアークの元へゆく。意味深な言葉を残して――。

人王との対決に備えて勇吹は修行し、世界中の全てを作り変えることが出来ることを知る。一、方人王アークも本格的に動き出す。彼は、神を創り出すことを決意、「魂の免疫不全」カルノの自我を潰して神の土台にし、そこに勇吹をも取り込む計画を立てていた。神になるチャンスを望む魔法使いが集まり、イスパニアの橋を開くことで、人王は幽閉状態を脱する。土台となるカルノ防衛のために、カルノ・勇吹・レヴィら一行は死者の魂が無数に封印された「骸骨寺」に避難したが、それはレヴィの策略だった。人王に対する強大な力を備える為に、カルノがその魔法士の城を食べるように仕向けたのだ。カルノは「トモダチ」を守るためにその人魂を喰らいつくし、城は跡形もなく消えてしまう。ところが今度は、何もない筈の荒野に急に街が現れる。それは、人王アークナギの昔の男レヴィ・ディブランを殺害することを目的としたダンジョンだった。