西岡常夫先生の書かれた本に、「杖道自戒」という本がある。 数年ぶりに手にとって読んでみたところ、大変に感銘を受けた。 興味深い記述が色々あるのだが、まず本の最初の方で考えさせられたのが、「このようにして形は死んで行く」というくだりである。 少し長いが、引用させて頂く。 「昭和六十年二月十六日から三日間、例年の如く全国杖道講習会が全日本剣道連盟主催で東京江戸川のスポーツセンターで行われた。今年も実は行く気はなかったが、講習というものに疑問を持っていたので、三日間通して受講してみた。 <中略> 現在の講習とは活字にした教科書を基礎にして、その通りに寸分違わず動くことを教えることと、活字上の解釈に二…