寛平御時后宮の歌合歌 源当純 13.谷風にとくる氷のひまごとに打ち出づる波や、はるのはつ花 最初は四句切れの和歌かと思ったが(波なのだろうか、春の初花は。)、それだと「波なるや」とかになるのか(?)。川の波を花に見立てているけれども、氷が溶けてその間に生じる波って、なんともささやかな感じがする。凍った川が溶け出す姿を見たことがないけど、もしかして水かさが増して却って激しくなるのか?ストラヴィンスキーが「3つの日本の抒情詩」という曲の中で、この詩を題材にしているらしい。 谷から吹いてくる風で、融ける氷のあいだあいだから流れ出る川波が、春の最初の花であろうか。 www.youtube.com 題し…