1982年9月9日の朝、シリホトの町から東北へ100キロのチリンゴル人民公社を訪れた。ここは南モンゴル高原で最も豊かな地方で、戦後まだ外国人が一度も訪れたことがないという。 モンゴル服を着た馬上の筆者 チリンゴル人民公社の所長イエさん(50歳)と、西ウジムチン旗の遊牧責任者ウーさん(39歳)の2人に迎えられた。彼ら2人が同意すれば、この公社内では希望通りになると教えられた。 チリンゴル人民公社での羊毛刈り 羊毛刈り用のはさみ 羊毛刈りをさせてもらった筆者 内蒙古のモンゴル高原で牧畜民と生活を共にする許可をとることは困難で、まだ経験がなかった。たいていは、観光用のゲルや招待所に泊められるので、純…