中国に古来からある三弦琴の旅芸人で盲人の“神さま”と呼ばれる老師は、琴の弦を千本弾き切れば目が見えるようになる、という先代の教えに忠実に修行の日々を重ねていた。弟子で同じく盲人の石頭(シートウ)は旅先で寄った村の娘、蘭秀に夢中になり、老師はこれを心配した。とうとう千本まであと一本となった時、老師は“最後の弦は自分のためだけに弾く”と丘の上で奏で続け、遂に真昼の太陽の下、それは切れるのだったが・・・。
1991年
チェン・カイコー
リュー・チョンユアン/ホアン・レイ/シュイ・チン