『友ありてこそ、五七五 』東京やなぎ句会編 多士済済の東京やなぎ句会も、小三治さんの逝去で2021年に終焉したことは既に触れた。出版当時(2013)はまだお元気の方も多いが、宗匠光石さん(入船亭扇橋)が脳梗塞で入院、翌年には変哲さん(小沢昭一)の逝去と有能メンバーを欠いた状態だ。 この本は、会員のエッセイやら思い出を語りながらの句会、光石さんの全句から好きな句を選んだものなど、お二人への想いを纏めたものだ。会員だけでなく黒田杏子さんや中原道夫さん、金子兜太さん、鷹羽狩行さん、大牧広さん、水原春郎さんの文と選句もある。 句会はいつもながら軽妙洒脱な掛け合いで読んでいて楽しい。こんなにお喋りしてい…