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水平尾翼

サイエンス

水平尾翼

すいへいびよく

航空機の縦の安定のために水平に設置された尾翼。

胴体に固定されている水平安定板と昇降舵からなる。縦の操縦のため尾翼全体が可動である場合は、全遊動尾翼あるいはオールフライングテール、フライングテール、スタビレーターと呼ぶ。超音速機では水平尾翼を左右別々に動かして横の操縦に用いる場合もある。

水平尾翼は、上方向または下方向の揚力を出して、主翼の空力中心と重心とのずれに対し釣り合いをとる。また、迎角の変化に対しヤジロベエ(ただし揚力は上向きなので上下逆)のように復元力を生み、操縦者が望む迎角に安定させる。このため、水平尾翼はいわば「小さい主翼」で、主翼と相似形であることが多い。また、必ずしも機体の尾部にある必要はなく、主翼より前に置く場合もある。この場合は「先尾翼」と呼ぶこともあるが、形容矛盾なので「先翼」とか「カナード」とも呼ばれる。

佐貫亦男:『ロマネスク空飛ぶうつわ』(ISBN:4769802137), P.151より;

 水平尾翼は前に述べた安定のことからわかるとおり、小さい主翼といってよい。

 したがって、アスペクト比が大きい。いいかえると、横に細長い形になる。ただし、断面翼型は上下対称翼で、上へわん曲していない。これは全可動式でも、後方に昇降舵をつけた場合でも、上下に動かしたときに効き方が同じようにするためである。