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水雷衝角

一般

水雷衝角

すいらいしょうかく

水雷衝角艦のこと。Torpedo Ram, Royal NAVY

衝角を持たせた突撃用途の水雷艦。

当時各国で建造されていた水雷巡洋艦*1と小型衝角*2を統合したような艦種となっている。

ある程度の航洋性を持ち、魚形水雷攻撃と自らの突撃により敵艦を撃破することを目的とした艦。

この種の艦艇は英国では唯一形式・1隻のみが建造された。


水雷衝角艦ポリフィーマス」(マルタ島配備)のデータ

  • H.M.S.Polyphemus 要目(就役:1882年、建造コスト£174,450(当時))
    • 排水量:2640Tons(常備)
    • 全長:240Feet(73.1m)
    • 全幅:40Feet(12.2m)
    • 吃水:20Feet(6.1m:平均)
    • 速力:17〜18(過負荷全力)Knots
    • 武装
      • 口径速射砲(機砲):数門(6門)
      • 魚雷:5門(18インチ*3固定式水中発射管、艦首衝角内に1・両舷2x2)
      • 衝角*4

一部資料ではスパートーピード(槍のように突き出した外装水雷)を持った特攻艦として書かれていたこともあるが、実際には二千噸オーバーの、小型巡洋艦サイズの艦艇である。


また、同様の雷装衝角艦としては、

オーストリアハンガリー二重帝國海軍にて1級2隻が建造された。


一説には

1874年就役のアメリカ合衆国軍艦イントレピッド号がこの種の軍艦の嚆矢とも言われる。

  • USS Intrepid*5
    • 排水量:1150Tons(常備)
    • 全長:170Feet 3inches(51.9m)
    • 全幅:35Feet(10.67m)
    • 吃水:12Feet(3.66m)
    • 速力:11Knots(蒸気機関によるスクリュー推進)
    • 武装

スパートーピードではなく、自走式の魚形水雷を搭載した最初期の水雷艦艇という意味でも興味深い。


in Fiction

この艦をモデルにした「サンダーチャイルド號(かみなり号)」がH.G.ウェルズの小説、「宇宙戦争」に登場しており、訳文中では衝角駆逐艦サンダーチャイルドと紹介されている。

H.M.S.ThunderChildについては、「衝角駆逐艦」の項に詳しい。

*1イギリスの他、伊太利などでも建造された

*2合衆国USSカターデン他、仏蘭西などでも建造された

*3:呼称。実径は正45cm

*4:高機動用艦首舵付き

*5米軍艦として2代。イントレピッド

水雷衝角
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