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政令指定都市

地理

政令指定都市

せいれいしていとし

政令指定都市は、地方自治法第252条の19第1項の規定により、人口50万人以上の市の中で、政令により指定された都市。

地方自治法では「指定都市」が正しい呼称だが、一般には「政令指定都市」と呼ばれる。また、ものによっては「政令市」と略すこともあるが、公式では使用しないこととしている。

1956年6月、地方自治法の一部の改正により創設され(同年9月1日施行)、施行日に最初の5市(横浜市名古屋市京都市大阪市神戸市)が指定された。

当初は5市を特別市として道府県と市の権限を併せ持った市にする予定だったが、関係府県側(神奈川県愛知県京都府大阪府兵庫県)の猛反対に遭い、現在の制度に落ち着いた。そのため、中途半端な権限委譲となってしまい、後に二重行政問題などの原因となった(顕著なのが大阪府大阪市)。

地方分権の推進を目的とした地方都市制度であり、大都市行政の合理的、効率的な運営と市民福祉の増進を図るために、都道府県の事務委譲を含めた一般の市とは異なる特例を定めて、人口50万人以上で、人口その他都市としての規模、行財政能力等において既存の指定都市と同等の実態を有するとみられる都市が対象となる。

人口50万人以上という要件については、当初は、「人口100万人以上、または、近い将来人口100万人を超える見込み」という国の基準があったが、その後、市町村合併を進める国の方針で2001年から基準が緩やかになり、現在は人口70万人程度に緩和されている。

政令指定都市一覧

2012年4月現在、以下の20市。

今後の指定予定

なし

政令指定都市を目指している市

第252条の19 政令で指定する人口50万以上の市(以下「指定都市」という。)は、次に掲げる事務のうち都道府県法律又はこれに基づく政令の定めるところにより処理することとされているものの全部又は一部で政令で定めるものを、政令で定めるところにより、処理することができる。

1.児童福祉に関する事務

2.民生委員に関する事務

3.身体障害者福祉に関する事務

4.生活保護に関する事務

5.行旅病人及び行旅死亡人の取扱に関する事務

5の2.社会福祉事業に関する事務

5の3.知的障害者福祉に関する事務

6.母子家庭及び寡婦福祉に関する事務

6の2.老人福祉に関する事務

7.母子保健に関する事務

8.削除

9.食品衛生に関する事務

10.墓地、埋葬等の規制に関する事務

11興行場、旅館及び公衆浴場営業の規制に関する事務

11の2.精神保健及び精神障害者福祉に関する事務

12.結核の予防に関する事務

13.都市計画に関する事務

14.土地区画整理事業に関する事務

15.屋外広告物の規制に関する事務

政令指定都市は区(行政区)を置かなければならない。この区は特別地方公共団体である東京都特別区とは異なり、公選区長議会を持たない。市の一定区域の行政の一部を行う出張所のような扱いである。

都道府県と同格の扱いを受ける場合がある。宝くじの発行、関西広域連合の構成員などの例が挙げられる。しかし、都道府県から委譲された権限は上にあげられているとおりであり、同じ権限を有しているわけではない。

掻い摘んで書くならば、政令指定都市とは、県に代わって道路の管理をしたり、県を通さずに国に対して予算の陳情が出来るなど扱いを受ける都市である。

上記の通り法律上は人口は「50万」が指定の要件だが、運用上は「100万(または現在80万以上で、将来100万になる見込み)」を基準として指定が行われてきた。しかし現在は政府市町村合併支援の一環として、合併を経ることを条件にこの人口基準が「70万」に引き下げられている。静岡市堺市(このときは合併を伴う場合のみ人口用件が引き下げられていた)はこの優遇措置による指定である。