終脳の皮質下構造であり、大脳基底核の主要な構成要素のひとつ。
運動機能への関与が最もよく知られているが、意思決定などその他の認知過程にも関わると考えられている。線条体を構成するニューロンの大部分は、投射ニューロンであるGABA作動性の中型有棘細胞であるが、その他のインターニューロンも存在する。
被殻と尾状核は発生学的にみると、同一の細胞群が内包の発達によって隔てられたもので、両者の間には互いに結合する灰白質の線条が多数見られる。そのため、両者を合わせて線条体または新線条体と呼ぶ。淡蒼球は薄い内側髄板によってさらに内節と外節に分かたれるが、両部は構造上の差異はなく、いずれも散在性の大きい細胞からなり、有髄線維に富み、肉眼底にやや白く見える。淡蒼球は間脳に由来するという人もある。これは尾状核や被殻よりも系統発生学的に古く、古線条体ともよばれる。新線条体、古線条体を合わせて広義の線条体という。錐体外路系の中心中継核。