素性法師

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素性法師

そせいほうし

平安時代前期の歌人三十六歌仙の一人。

生没年不詳。

僧正遍昭(僧正遍照)の子で、俗名は良岑玄利(よしみねのはるとし)。父が出家する前に生まれる。

早くに出家して、雲林院*1大和国の良因院*2などに住む。

寛平八(896)年に雲林院に行幸を迎え、昌泰元(898)年には宮滝御幸に従うなど、宇多天皇とのつながりが強い。

歌合や屏風絵でも活躍し、延喜九(909)年までの生存が確認されている。六歌仙と『古今集』選者の間に位置する歌人で、『古今集』には第四位の三十六首が入集するなど、勅撰集への入集は六十首。家集は『素性集』。

*1京都柴野大徳寺の南にあった寺で、もともとは淳和天皇離宮として柴野院と称した。僧正遍昭が奏して天台宗元慶寺の別院とされ、菩提講が行われた。『大鏡』の冒頭シーンもここの菩提講を待つ人々の会話から始まる。その後は、後醍醐天皇の時代に大徳寺に属して臨済宗に改まり、次第に荒廃してしまい、現在は観音堂のみを残す。

*2大和国石上にあった寺で、石上寺と呼ぶこともあるらしい。現在の良因寺の前身か?父の僧正遍昭が住持した寺でもある。