台湾原住民

社会

台湾原住民

たいわんげんじゅうみん

17世紀頃に福建人が移民して来る以前から居住していた、台湾先住民族の呼称。台湾政府中華民国)の定める中華民国憲法により、「原住民族(拼音: yuánzhù mínzú , 英語: Indigenous Taiwanese / Taiwanese aborigine)」の存在が謳われている。現在、彼らは自らのことを台湾に昔から住んでいたという意味で、「原住民」と呼んでいる。漢語で「先住民」と表記すると、「すでに滅んでしまった民族」という意味が生じるため、この表記は台湾では用いられていない。しかし日本語では「原住民」が差別的な意味合いを含むとして、積極的に「先住民」「先住民族」を使ったほうが良いとする考え方もあり、日本のマスコミでは基本的に「原住」を「先住」と言い換えている。

オーストロネシア語族に属する固有の言語を持つ。一般共通性が高いとされるオーストロネシア語族において、台湾島内の台湾原住民の諸言語は地理的近さにもかかわらずお互いに全く通じないほど離れている。中国系住民が多数派を占める環境下で台湾原住民は相当に漢語化しており、固有の言語を話せない台湾原住民も多いが、現在では台湾の一部地域で公共の場で台湾原住民語が使われるなど、復権に向けた動きもある。

台湾原住民の諸言語は、そのほとんどが「台湾諸語」と呼ばれるグループに含まれるが*1、「台湾諸語」はオーストロネシア語族の中でも古い形を残している言語とされる。現在マダガスカルからイースター島にまで及んでいるオーストロネシア語族は、民俗学的・考古学根拠とあわせて、台湾を故地とするという説が有力である。

政府認定の原住民族

  • アミ族阿美族、アミス族とも、大部分は自称を流用して「パンツァハ族」とも呼ばれる) 175,157人
  • パイワン族(排湾族) 84,446人
  • タイヤル族(泰雅族、アタヤル族とも) 82,273人
  • タロコ族(太魯閣族、トゥルク族とも、アタヤル族に含められることもあったセデック族の一支) 24,001人
  • ブヌン族(布農族) 49,529人
  • プユマ族(卑南族) 11,100人
  • ルカイ族(魯凱族) 11,509人
  • ツォウ族(鄒族) 6,517人
  • サイシャット族(賽夏族) 5,623人
  • タオ族(達悟族、雅美族〈ヤミ族〉とも) 3,448人
  • クバラン族(噶瑪蘭族)(カヴァラン族) 1,124人
  • サオ族(邵族) 637人
  • サキザヤ族(撒奇莱雅族) 5,000 - 10,000人
  • セデック族(賽徳克族) 6,000 - 7,000人?
  • ケタガラン族(凱達格蘭族)
  • クーロン族(ケタガランの一支、亀崙族)
  • バサイ族(ケタガランの一支、馬賽族)
  • トルビアワン族(ケタガランの一支、哆囉美遠族)
  • タオカス族(道卡斯族)
  • パゼッヘ族(拍宰海族)
  • パポラ族(拍暴拉族)
  • バブザ族(巴布薩族)
  • ホアンヤ族(和安雅族)
  • アリクン族(ホアンヤの一支、阿立昆族)
  • ロア族(ホアンヤの一支、羅亞族)
  • シラヤ族(西拉雅族)
  • マカタオ族(シラヤの一支とも、馬卡道族)
  • サオ族
  • クバラン族

*1タオ族のタオ語?のみマレー・ポリネシア語派に属する