「平等」を軸とする日本人の国際意識 幕末から明治以降、日本の国防の脅威であり続けたロシアは、ヨーロッパからアジアにわたって広大な領土を保有する大帝国でした。とはいえその広大な領土のほとんどは寒冷地であり、温暖な気候の領土、年間を通して凍結しない港の獲得を国家戦略の一つとしていました。 1867年に当時の額面720万ドルでアメリカに売却するまで、アラスカを領土としていたこともあります。広大な国土は当時世界一でしたが、アラスカは本国まであまりにも遠く、毛皮猟などで開発を試みたものの採算がとれずに撤退しました。 南方の黒海沿岸への進出を図った結果、1853年、トルコとの間に「クリミア戦争」が勃発しま…