この頃は、太陽の塔を含めたEXPO'70あたりを軸に、60年代前後をまさぐって、「その時代」と「今の時代」を天秤にかけて測りみているようなコト、多し。 懐かしみでなく、違いの中に浮きあがる泡みたいなものが過去の残滓なのか、それとも時代を経た末に現れた光沢ある泡なのか……、そのあたりの消息に、眼が向かうまままに……、そそられている。 で、こたびは1960年の年末に封切られた映画。 きっと、派手なシーンが出てくるだろうと見始めた、大映の『大江山酒天童子』。 この映画では酒天としているが、今は通常、酒呑と記す。 シュテンドウジといえば、安倍晴明が花山天皇の信頼を受けて陰陽道の儀式を盛んにやってた頃の…