延々と続くように思えたのですが、あと数冊となりました。 「霧の朝」深川万年町の桶屋の富蔵は本業は女房のおろくに任せっぱなしで御用聞きの政吉の手先となって働くことがほとんどです。 その子の幸太郎は貰い子だったのですが、かどわかされてしまいます。 平蔵も捜索に当たりますが行方がしれません。 その頃、乞食坊主だった井関録之助は今では寺に住み込み和尚の手助けなどをするようになっていたのですが、思い立って昔住んでいた品川の小屋を訪ねてみます。 するとそこには乞食の夫婦が暮らしていたのでした。 そしてその夫婦が幸太郎の生みの親だったのです。 その女房のおきねが物貰いに歩いていた時にちょうど幸太郎がある家に…