2004年12月17日に起きた帝王切開中の出血による産婦死亡に関して、2006年2月18日に福島県立大野病院産婦人科の医師が逮捕勾留された刑事事件のこと。 最終的に無罪となった。
別名福島県立大野病院産科医逮捕事件とも言う。
事件後、双子などのリスクが高い妊婦を受け入れない病院や出産を扱わない産婦人科、産婦人科を扱うのをやめる病院などが増加した。
はてなキーワードには「福島大野病院事件」もある。
医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か
医療崩壊はこうすれば防げる! (新書y)
福島大野病院事件で産科医が逮捕されたのが2006年2月で、奈良大淀病院事件で衝撃の報道があったのが2006年10月ですから、あれから18年の歳月が流れたことになります。私事ですが、あれからまだブログが延々と続いているのも・・・我ながらしつこいかなってところです。 当時はとくに奈良大淀病院事件は頑張って追いかけたのですが、18年も経てば二つの事件を知らない医師も増えてきているようで、歳月の流れは残酷だと感じている次第です。気が付けばわたしもすっかり爺医になりました。 当時と今はあれこれ変わっている部分は当然のようにありますが、両事件で巨大な影響力を及ぼした新聞業界も変わっています。新聞以外のメデ…
🌟本日の衝撃『<読まれています>お産どこで?「産科ゼロの自治体」拡大 通院困難 検診で前泊も』(毎日新聞)→『有料記事なので全文は読んでいませんが、分娩施設の減少は少子化、医療制度、訴訟、マスコミによるバッシングなどさまざまな要因で不可避なのに、医療機関が無責任という印象を与える書き方は流石に反感を抱く。 (「大淀病院事件」で毎日新聞社がしたことを多くの医療者は覚えています)』(宋美玄氏)→『大野病院とかで検索かければ毎日新聞に対する医療関係者の呪詛で満ち溢れてるので、今でもその被害・影響の甚大さと毎日新聞のやらかした悪事の罪の大きさを窺い知ることができますよ』(nakamukae)→『大野病…
2018年のNHKドラマ『透明なゆりかご』(沖田×華原作、安達奈緒子脚本、清原果耶主演)を一気観した。1990年代末の地方産院を舞台に、沖田本人をモデルとする准看護師のたまごが奮闘する話である。既に第1弾記事も出しているが、ネタバレ記事として、由比先生のお隣の領域のひよっことして感じたことを出力しておく。今回は半分の第5話まで。第1弾はこちら。 mice-cinemanami.hatenablog.com 各話の主題がこれまた苦しい 第1話「命のかけら」:未受診妊婦・添い寝の問題 第2話「母性ってなに」:中絶を勧められる合併症妊娠と、望まない若年妊娠 第3話「不機嫌な妊婦」:誰も攻められない事…
ルールに関する入門書です。ニューヨークの外交官の路駐の実証分析、福島県立大野病院事件、産廃に関する実際の司法試験問題、などなどサッと読めましたが結構面白かったです。特に、仮病防止の観点で追試ルールをどう作るかなどの立法的なところが一番面白かったかもです。 ただ、〇〇となっています、みたいな雰囲気が少しありました。「刑法的思考のすすめ」の方がルールの面白さは感じられたかな、という印象です。 この本読んで法学部行きたいと感じた方はどの辺に魅力を感じるのでしょう。アメリカの弁護士ほどではないにせよ、もう少し稼げるイメージがあっても良かった気もします。もっと自由に思考してルールを作るような本があっても…
・ネイチャ! ・中8-0広。「七夕の奇跡」がトレンド入りしていて、つながる中日打線が奇跡なのかと思ったら、広島が神宮で9回5点ビハインドから新井さんの代打逆転3ランってのがあったのね。なお、最近の中日にとっては七夕と言えば「 代 打 三 ツ 間 」(苦虫を嚙み潰した表情で) ・大して興味も無いけど暇つぶしに読んでいたyahoo経由の新潮記事で、 濵崎警部補は「呼び出されて東京地検に出向いたのは、小長光副部長、渡辺誠警視と私で、駒方和希検事が対応した」と答えた。 大野病院事件の担当検事の名前を見つけた。15年以上経過しても反応できてしまった自分の怨念じみた何かも怖いな。
https://uuw.tokyo/book-guide/ ー 医療事故裁判のリアルー 法医学者の使命 「人の死を生かす」ために (岩波新書 新赤版 1890) 作者:吉田 謙一 岩波書店 Amazon 気楽に読める一般向けの本で、アンダーライティングに役立つ最新知識をゲットしよう。そんなコンセプトのブックガイドです。第112回目のテーマはやや医師向けですが「医療過誤と刑事裁判」。 第107回「死体格差」の中で、日本の警察主導の死因究明では犯罪の見逃しと冤罪が起こりやすいことを知りましたが、われわれ医師にとって他人事でないのは医療関連死における臨床医への理不尽な責任追及です。そこで読んでおきた…