なかの・みどり(1946〜)。コラムニスト、エッセイスト。
1946年、埼玉県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。出版社勤務を経て、コラムニスト、エッセイストとなる。映画評論を中心として都会的で辛口、そしてみずみずしさを失わない少女感覚で独自の地位を築いている。(ここまで、『千円贅沢』(講談社)著者略歴より)
何が何だか 作者:中野 翠 毎日新聞出版 Amazon 実は昨年すでに読んでいたのだったが。 「サンデー毎日」の連載コラムが1ページに縮小されたらしいので、もしかして2年に1回になるのかなー、と思っていましたが大丈夫でした。+別連載の映画評で2023年も1冊にして届けてくれました。ありがたい。コラムはやはり鮮度も重要ですからね。 中野さんのスタイルや嗜好は全然変わらず、えっ読みたい、観たいと思わせてくれるもの満載でした。慣れ親しんだ安心と、刺激される好奇心。
購読新聞で、たまたま目に留まった映画の絡んだ 記事・コラムです。 だいたい週に一本のペースで映画を観ています。といってもDVD。 カミサンが借りたものをたまに気まぐれで観ることもあります。 観直すことはほぼありません。基本、音楽会のように一回だけ。 このごろはここに感想文を載せるためにメモを取っとかなきゃと、夜、自室で 書こうと思ったら、すでに忘れていることが多いし、メモを取ることすら忘れ てしまって、翌日、えーっとどんなんだっけ、なんてことになることが度々あ ります。メモを取る気が起きないのもちょいちょいありますね。エエカゲンな 選び方してますから。 若いころから、それでも随分観たことになり…
本日の新聞朝刊に掲載の「語る 人生の贈りもの」中野翠さんの6回目は 「『アンアン』にため息 師と出会う」と見出しにありました。 当方は、昨日に椎根和さんの「49冊のアンアン」を話題にしたのでありま したが、まるでシンクロしたかのように、今朝の見出しです。 椎根さんの本は、堀内誠一さんのアートワークに焦点をあてて、創刊からの 49冊を取り上げていますので、そこで取り上げられるのは写真は題字などの ビジュアルなのですが、ここではテキストのことはほとんど話題にならずです。 わずかに三島由紀夫、矢川澄子、工藤直子などの名前が目に入ってくるぐらい。 ここにひいた名前が、中野翠さんの文章の師であるはずもな…
昨晩15年落ちくらいの古いレノボパソコンのOSをアップグレードしようと やってみたのですが、これがうまくいったのかいかなかったのかで、再起動しま したら、パスワードを受け付けなくなってしまいました。 検索をかけてたら、このようにすればパスワードは変更できますとありまして、 それに従ってやりましたら、パスワード変更は受け入れられたのでありますが、 再起動したら、やはりパスワードを受け付けません。 変更に成功したとあって、新しいパスワードを入れたら、それは違いますとでて、 その昔のパスワードを入れたましたら、エラー表示はでないのですが、その先に 入っていくことができません。 こういうこともあるのだ…
獅子文六と【戦争→敗戦→どん底からの復興】 かまいたち濱家が歌っている「ビートDEトーヒ」。ダンスは可愛いけど、歌詞はけっこう暗いんですね。“ポップなビートで、トーヒ(逃避)したい。つらい現実から目をそらしたい”みたいな内容で。 🕺#ビートDEトーヒ踊ってみた💃/#ハマいく💐\#Venue101 MC#生田絵梨花 #濱家隆一 によるユニット #ハマいく🕺💃デビュー曲「#ビートDEトーヒ」踊ってみました💕📱デビューの舞台裏はこちら📱https://t.co/ZOx2Lk1Ao9#お互いに照れちゃう#最高のMC🤭#みんな踊ってね pic.twitter.com/QaoqPnecK1 — Venue…
この前の日曜、録画してた小津安二郎『東京暮色』(1957)を観た。 小津作品の中では異色で、とにかく暗いとは聞いていたから、興味はあった。 が、観るのを先送りしていた。 ふと、映画の冒頭だけでも観ておこうかと思って再生したら、そのまま最後まで観てしまった。 面白かった、というか、良かったのだ。 これを書き出す前に、2013年発行のユリイカ「小津安二郎 生誕110年/没後50年」の中の中野翠『曇天の東京』という文章を読んだ。 この文章の中では『東京暮色』は「失敗作とみなされがち」という評判だったらしいけど、そこまで小津安二郎を熱心に見極めてるわけでもなんでもない自分には、なんら失敗作的印象はない…
昨日は荒んだ生活をしていたことを書いたが、アルコールを摂取している時間に何をしていたかというと、ひたすら映画を観ていた。1日1本約2時間。ジャンルはとにかく何でも観るようにしていた。 サスペンス、ヒューマン・ドラマ、アクション、SF、歴史物、邦画、ラブコメ、西部劇、あと何がある?韓流にはいかなかったな。アメリカのドラマにもいかなかった。 数年間は続いていたから500本以上は観ていると思う。しかし残念ながらほとんど記憶に残っていない。飲みながら観ていたから当たり前か。それにしても手あたり次第に観ていたな。 でも、最初は手あたり次第というわけではなく、中野翠(現在74歳)の映画評を参考にして借りて…
「タイムカプセル発掘大作戦!娘が大奮闘」 出演:中野翠咲(椎名瞳・幼少期役)/出口結葵/渡邉心結(女子高生役)/奥野美紗(女子高生役)/杏花(矢萩亜弥役)/影山優佳(斉藤愛里役)/見上愛(大里美奈子役)/奈緒(椎名瞳役)/橋本マナミ(森野舞衣役)/ ログ (路地) 出口結葵:窓から外を眺める。 (夢・病室) 椎名瞳・幼少期役:「お母さんもきれいだよ」 椎名瞳・幼少期役:「ほんと?ふふ」 椎名瞳・幼少期役:「ははは」 椎名瞳・幼少期役:「うん!」 椎名瞳・幼少期役:「やった~!ふふ」 出演者のプロフィール 名前:出口結葵 所属:HIA(ホリプロ・インプルーブメント・アカデミー)
※記事のタイトルはAIサポートを受けています。ちょっと試行中。日曜日(2024年3月3日)の午後、息子のみかん星人を東横線新丸子駅近くの床屋に連れて行く途中で、本屋に立ち寄ったところ、柳田國男の『明治大正史 世相篇』(角川ソフィア文庫)を棚に見つけて、つい買ってしまう。明治大正史 世相篇 (角川ソフィア文庫)作者:柳田 国男,佐藤 健二KADOKAWAAmazonそう言えば、亡くなってしまった坪内祐三は、新宿のゴールデン街でこの本の読書会をしていたんだっけ。その模様は彼が主演(出演)した映画「酒中日記」にあるはずだったなと思って、急にそれを観たくなってしまったが、出先のいまはそうはいかない。酒…
「涙の大喧嘩再び!すれ違う父娘の想い」 出演:中野翠咲(椎名瞳・幼少期役)/松岡夏輝(足立美鈴役)/三上さくら(鈴木カンナ役)/影山優佳(斉藤愛里役)/見上愛(大里美奈子役)/奈緒(椎名瞳役)/東野絢香/橋本マナミ(森野舞衣役)/ 中野翠咲ちゃんのログ (回想・神社) 「早く!早く!」
平安時代劇第4弾はまたしてもグラン・プリ受賞作 おおまかなストーリー 映画の感想 ➀美しいカラー映像や俳優さんの衣装に目が眩む! ②ナレーションの部分で絵巻を映し出す演出がいい! ③慎ましい女性を演じる京マチ子さんが新鮮! ④劇中の和楽器の演奏が映画音楽の役割を果たしている この映画のエピソード ➀カンヌ映画祭やアメリカで評判となる ②大映の社長・永田雅一と衣笠監督が喧嘩! 最後に 平安時代劇第4弾はまたしてもグラン・プリ受賞作 平安時代劇紹介シリーズ第4弾は 前回紹介した黒澤明監督の「羅生門」に続き またしても国際映画祭グランプリ受賞作 衣笠貞之助監督の「地獄門」(1953年)です! (「地…
「父娘で遊園地へ!婚約者はお笑い賞レースに参戦」 出演:苅部桜渚/泉谷星奈(姫野凛役)/中野翠咲(椎名瞳・幼少期役)/影山優佳(斉藤愛里役)/見上愛(大里美奈子役)/奈緒(椎名瞳役)/橋本マナミ(森野舞衣役)/佐津川愛美(姫野美咲役)/ 泉谷星奈ちゃんのログ (部屋) 「読んで」 (部屋) 「・・・」 (庭) 「ママ抱っこして」 (部屋) 「・・・」 (部屋) 「あっち行く!」 「行こうパパ!」 (部屋) 「読んで!」 「ゆっくり!」 「ダメ!」 「パパ行っちゃやだ~!」 「えーん!」(;_;) 「行かない~!」 「や~だ~」 (部屋) 「ママー!」 「ママがんばって!」 「がんばれ。がんばっ…
夢現の意識の流れを描いた作品としては、これまで見た中で段違いに良かった。 ポール・メスカルに負うところがすごく大きい。あの終始コントロールの効いた呼吸。『アフターサン』の若い父親役のイメージを重ねてしまったせいでよけいに良く見えたのかも、と言ったら失礼かな。シンボリズムとリアルのえぐみが共存するプロダクションデザインが白眉。昨年末に他界した山田太一の小説『異人たちとの夏』の骨組みを借りた物語だが、中野翠あたりが「なぜ同性愛なのか」とか言い出しませんように。平日マチネ、14ドルで鑑賞。異人たちとの夏 (新潮文庫)作者:太一, 山田新潮社Amazon大林宣彦の手による1988年作品。異人たちとの夏…
「奈緒×木梨憲武が父娘!ハートフル・ホームドラマ」 出演:中野翠咲(椎名瞳・幼少期役)/杏花(矢萩亜弥役)/影山優佳(斉藤愛里役)/見上愛(大里美奈子役)/奈緒(椎名瞳役)/橋本マナミ(森野舞衣役)/洋華/佐分利眞由奈/岩間麻里/尾野冬佳/ プロデューサー:岡光寛子/白石裕菜/ 監督:松本佳奈/穐山茉由/ 脚本:福田靖 音楽:澤田かおり 主題歌:福山雅治 https://www.ktv.jp/haruninattara/ 中野翠咲ちゃんのログ (回想:路地) 「これかわいくない?あれ?」 「もうしょうがないな」 出演者のプロフィール 名前:中野翠咲(なかのみさき) 生年月日:2015年8月24…
1月15日~18日、共産党大会4年ぶりに開催 「除名」された松竹伸幸氏の「再審査請求」に、志位委員長はどう答えるのか? | 文春オンライン 志位委員長よ、なぜ私が除名なのか | 文藝春秋 電子版(佐藤優、松竹伸幸) 月刊文春が松竹を取り上げていますが、「党大会が終わればそれで終了」で「本気度はかなり低い」のではないか。 そもそも文春も『シン・日本共産党宣言』(文春新書)の売り上げがよほど悪かったのか、『不破哲三氏への手紙』(宝島社新書)は「文春新書から出さなかった」わけですし。まさか松竹が「文春新書のオファー」を蹴って、宝島社新書にしたわけでもないでしょう。 実際、文春2月号表紙に書いてあ…
神保町のカストリバー「ランボー」のウェイトレスだった百合子さんはチョコレートパフェをいつもねだってたんだと 泰淳と埴谷、竹内好、丸山真男の持ち回り宴会。 森茉莉はもちろんエゴイストの妖怪である。ナルシシズムがやんちゃでかわいいのだと。 鴎外は頭がデカかった。アパートは寝室であって客間でない、は至言。 便所蟲のように5回も出てくる中野翠がうぜぇえええ。
2023年12月21日(木) 振替休日をとる。 神保町のpassageに棚借りをしているため年内最後の補充に行く。12冊ほどを鞄に詰めて家を出る。 車中は、中野翠「何が何だか」(毎日新聞社)を読む。毎年恒例の暮れに出る『サンデー毎日』の連載をまとめた本の最新刊。昨年10月から今年の9月まで。何年か前から雑誌の連載間隔が長くなったので以前の本よりも薄くなり、それを補うために3分の1程は他の媒体に書いた映画評が入っている。メインの日記部分は往復の車内でサクッと読んでしまった。 神保町に着き、passageへ。「ROCA」「みんな彗星を見ていた」「古本食堂」「古本屋の四季」「本屋会議」「最後の角川春…
ロッパの悲食記 (ちくま文庫) 作者:古川 緑波 筑摩書房 Amazon 長く長く積読棚にあった、昭和の喜劇役者・古川ロッパの食エッセイ。確かエッセイストの中野 翠が推していたから買ったような気がする。長新太の表紙絵がたまらん。 昭和19年の食日記がメインで、あとは戦後の豊かになってきた頃の食エッセイ。「悲食記」の昭和19年といえば、本土空襲も激しくなり一番モノがなかった時代によくまあこんなに大食漢でと呆れかえります。映画撮影のロケや地方巡業で東京を離れていて、東京にいる家族は草を食べているのだろう、すまんすまん、と言いつつ田舎でご飯を盛り盛り食べる。 表立っては閉店していても裏口から入って闇…
中野翠『小津ごのみ』シリーズ、昨日で終わりのつもりだったが、余計な付け足し。 完璧なスタイリッシュを貫いた小津安二郎だが、この中野本には気になる記述が二つほどあった。 ◉俳優 飯田蝶子:1947『長屋紳士録』撮影中に飯田蝶子が軽い気持ちで言った一言に小津が腹を立て、以後疎遠になってしまうのだが‥ 気になってググってみたら、Kindle版に答えを見つけた。 ⇓ 〇小津安二郎・人と仕事 刊行会. 改訂新版 上 (小津安二郎学会) (p.112). Kindle 版. 【小津安二郎・人と仕事 刊行会. 改訂新版 小津安二郎・人と仕事 上 (小津安二郎学会) (p.111). Kindle 版. 】 …
言うまでもない、1953年『東京物語』の極めつけ台詞。小津ファンにはつとに有名。 ネットには、深読みの考察が幾つも並ぶ。 あまた出版されてきた小津本にも様々な解釈が‥ぞろぞろ。 なかで高橋治『絢爛たる影絵』をはじめとする「性的深読み」について、中野さんはバッサリ。 あの場面を性的な深層心理から探るパターンの解釈はハッキリ言って閉口。話をせせこましく小さくするものではないか? 紀子は「今」とうまく向き合えない。宙ぶらりんの孤独。心の置き場所に迷っている人間。 一瞬烈しくまっすぐに胸中を見せる紀子。わずかな言葉ですべてを察したかのごとく、ふんわりと受けとめる周吉。あの場面の与える感動は、むきだしの…
女の人で小津映画がしんそこ好きという人は少ない。そもそも見ている人自体少ない。 ⇓ 「小津調映画」には、「結婚」「家庭」はあっても「恋愛」はない。つまりはメロ度の乏しい映画である。女の人たちに人気がない理由の第一はそこにあるんじゃないか。 ⇓ いわゆる「小津調」映画の女たちは揃いも揃って、踏みはずさない女たちなのだ。社会的秩序を踏みはずさない女は賢いのかもしれないが、見ていて面白くはないものだ。男の人から見たらああ見えるかもしれないけれど、実はもっといろいろな気持ちを持っているし、とんでもないことを考えていたりもするのよねー、男の人はそういうところが見えないし、見たくもないのよねー。女は踏みは…