芝垣亮介・奥田太郎編『失われたドーナツの穴を求めて』(5) 今回も、第7穴 私たちは何を「ドーナツの穴」と呼ぶのか の続き(p172~)である。 プロトタイプ理論 芝垣は、ここで、「典型性にまつわる理論(Prototype Theory)」を使って、「穴っぽさ」について述べている。 「典型性にまつわる理論」と言うよりは、「プロトタイプ異論(Prototype Theory)」と言うほうが、通りが良いかもしれない。但し、内容の理解に関しては、「典型性にまつわる理論」と訳したほうが適切なようだ。(以下では、プロトタイプ理論と呼ぶ)。 芝垣は、プロトタイプ理論を「家具」を例に説明しているが、引用は省…