江戸川乱歩が自らの身辺についてまとめたスクラップ・ブック。全9巻。
自身に関する新聞・雑誌記事、書簡、原稿、写真等に乱歩が手書きの解説を加えたもの。
乱歩は「貼雑帳」とも呼んだ。
1939年(昭和14年)に短編の「芋虫」が検閲により全篇削除とされ、徐々に創作の意欲を失った乱歩が、1941年(昭和16年)4月からそれまでためていた資料の整理を始めてできあがったもの。
前書きにおいて乱歩は「これは自分自身のために作るものであるが、自分の子や孫が見るためにも作るものだ」という意味のことを書いている。
→http://www3.wind.ne.jp/kobashin/simi/harimaze/harimaze.html
なお、いずれの場合も復刊されたのは、昭和15年までの分に当たる第1巻と第2巻とのこと。
第3巻以降は切り抜き等の比率が増加し、手書きのコメントが少ないためらしい。