・『書物通の書物随筆』第一巻『赤堀又次郎『読史随筆』』(9) 斎藤精輔『辞書生活五十年史』に関しては昨日で切り上げようと思っていたのだが纏まらなかったので、続き。 稲村徹元(1928生)とは何処かで見たような名前だと思ったら、2022年11月23日付「清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(4)」に触れた稲村坦元の養子だった。その稲村氏が「昭和三十年十月の上野松坂屋の即売会」で入手し、森銑三「三省堂の日本百科大辞典」を読んで森氏に貸与した謄写刷『辞書生活五十年史』は、小出昌洋「編後附言」の云うように森氏の歿後、森氏が希望していた活字本での刊行が実現している。 ・ビブリオフィル叢書『辞書生活五十年…