・585年 9.5 敏達天皇の異母弟で、額田部王の同母兄である橘豊日王が即位した(用明天皇)。(『日本書紀』) ※本来王統を受け継ぐのは、敏達天皇と額田部王との間に産まれた竹田王であったとも考えられる。ただ、当時の竹田王は成人していなかったため、「中継ぎ」として用明天皇が即位したとも考えられる。必ずしも皇位が近親婚の結果産まれた王子に受け継がれなかったのは、天皇が成人であることや力量が求められたからであったからだと思われる。また、用明天皇の在位中にはその妻が大后として立てられておらず、額田部王が大后として王権の最高権力者であったと考えられる(篠川賢『飛鳥と古代国家』)。 ・586年 1.1 用…