先日何十年か振りに哲学の道を歩いてきた。疎水にできた花筏や風に舞う花吹雪を味わいながら、私も京都学派の一員になった気分であった。そうすると、『京都大学大学文書館だより』45号(京都大学大学文書館、令和5年10月)に渡辺恭彦「教職追放を受けた京大教員」が掲載されていたことを思い出した。 戦後公職追放や教職追放を受けた京大の教員については、このブログで「学内の権力闘争に敗れ教職追放となった京都学派の西谷啓治と鈴木成高 - 神保町系オタオタ日記」を書いたり、旧Twitterで↓のようにつぶやいたことがある。 今回、渡辺先生が大学文書館所蔵資料に基づき文学部で教職不適格の判定を受けた松村克己、西谷啓治…