親善とは名ばかりのペリーの略奪外交、日本人を首狩り族と同一視したイギリス人、西洋人にとって理想の日本人女性は「からゆきさん」コレラを外国からもたらされた災厄ととらえた明治の庶民…。黒船来航から日本が日米開戦という暴挙に走るまで、日本と欧米とのすれちがいの関係を検証する新鋭の力作。 いつか取り上げようと思っていた著者の古い本を見つけた。 盛りだくさんで各々核心に迫っていて見事である。当時の風刺画、図表も多くタメになる。装丁の為か、ポップな印象を与える本だが、内容は実に濃い。感心した。 まず何より凄いことは、私が再三取り上げている長崎事件が、なんと3ページも割かれ言及されていることである。これは日…