児童文学作家。1959年東京都生まれ。東京音楽大学卒業作曲科卒業。オペラの台本執筆から、TVドラマ・ラジオの脚本家に。「夏の庭The friends」で日本児童文学者協会新人賞、児童文芸新人賞を受賞、世界十数カ国で翻訳される。。同作は映画化・舞台化され米国バチェルダー賞等を受賞。著書に「ポプラの秋」、「春のオルガン」など。 リスト::児童文学作家
橋の上で:湯本香樹実著のレビューです。 おはなしの感想 このえほんについて 合わせておすすめの本 橋の上で おはなしの感想 最初に読んだとき、話の内容を理解できなかった。これはどういった絵本なのだろう?と。なんとなくだけど、すぐに再読する気持ちにもなれず、数日あけてから読みなおす。 橋から川を眺める時ってどんな時? 少年は悩みを抱えていた。橋から川へとびこんで死んだら、自分を苦しめた人たちへの仕返しになるかもしれないって。 その時、どこからともなく雪柄のセーターを着たおじさんがやって来て、僕に話しかけてきた。そして不思議なことを教えてくれた。 おじさんがなにを教えてくれたか......は、本の…
書評に取り上げられていて借りた絵本、 「橋の上で」。 文:湯本香樹実、絵:酒井駒子。 好きな絵本だった―。 酒井駒子さんの絵のタッチが私は好きなんだ。 ちょっと暗いけど繊細な感じで。 あったかさがある。 お話も、 ちょっとつらいテーマを含んでるけど、 ドラマチックすぎず、 シンプルに気持ちに添う感じで、 最後まで大事な気持ちで読んでいけた。 自分の「好み」って不思議だなあ。 私はなんでこういうのが好きなのか、 わからない。 説明つくことじゃない。 でも、「好き」がみつかるとうれしい。 いいものがたくさんある中で、 これは特に私!というものに出逢うと、 自分は自分、と存在を感じられる気がする。 …
湯本さんは音楽大学を卒業されて、オペラの台本やラジオ劇なども書かれている作家です。「夏の庭」を読んでとても感動したので、「ポプラの秋」も読んでみました。 200ページほどの作品なので一気に読みました。 湯本さんの感性、観察眼の素晴らしさと表現力で、情景がありありと浮かんできます。秋の少し儚げだけれど優しい光、澄んだ空気の匂いまで感じるようでした。読み終わった後、すがすがしくとても気持ちよかったです。 Amazon.co.jp - ポプラの秋 (新潮文庫) | 香樹実, 湯本 |本 | 通販 父親を突然亡くした7歳の千秋。それまでの家から大きなポプラの木のあるポプラ荘に引っ越すが、大家のおばあさ…
125.夏の庭/湯本香樹実 「だけどさ、ほんとは生きてるほうが不思議なんだよ、きっと」(p.113) 夏の庭―The Friends (新潮文庫) 作者:香樹実, 湯本 新潮社 Amazon 人が死ぬ瞬間をこの目で見たいと、名も知れぬ老人を観察していた子どもたちは、いつしか彼との深い交流を通して命の尊さに触れる、湯本香樹実の長編小説。 夏になったら読みたいなと思っていた作品。何だか、懐かしい気持ちになった。 小学生の主人公たちはとある会話がきっかけで「人が死ぬこと」に対して興味を抱く。 そこで彼らは、近所に一人きりで住んでいた老人を夏休みの間「観察」と称して見張ることで、死の瞬間を目の当たりに…
千秋は私なんじゃないか?は最初に読んだ時の感想だ。 父を亡くし、もう忘れてしまったと思っていた母と2人で暮らした日々が鮮明に甦る。 寝込んだ時の昼間の時計の音とか、名前も知らない男の子と公園で遊んだ記憶。 学校に馴染めなかった事とか、自分でも理由がわからないまま母にぐずったりした日々。 そして何より、手紙を書くこと。 今でこそ、年齢なりに図々しくなり、言いたいことを言っている(しかも友人曰くちょっと毒舌らしい) 私だけれど、子どもの頃から本当に言いたいことはなかなか言えない性格だった。 だから本当に言いたいことは書いていた。手紙だったり、ノートだったり。紙の切れ端だったり。 先生へ提出する「交…
映画「岸辺の旅」をテレビで観たので、レビューします! 【岸辺の旅 - Wikipedia 】 監督 - 黒沢清[4] 原作 - 湯本香樹実『岸辺の旅』 脚本 - 宇治田隆史、黒沢清 撮影 - 芹澤明子 照明 - 永田英則、飯村浩史 ビデオエンジニア - 鏡原圭吾 録音 - 松本昇和 美術 - 安宅紀史 衣装デザイン - 小川久美子 ヘアメイク - 細川昌子 VFXスーパーバイザー - 浅野秀二 編集 - 今井剛 音響効果 - 伊藤瑞樹 音楽 - 大友良英[5]、江藤直子 音楽プロデューサー - 佐々木次彦 スクリプター - 柳沼由加里 助監督 - 菊地健雄 制作担当 - 芳野峻大 ゼネラルプロ…
★★★☆☆ あらすじ 失踪し既に死んだはずの夫が戻ってきて、妻とともに旅に出る。 感想 夫役の浅野忠信のナチュラルな立ち居振る舞いが、既に死んでいるという一風変わった設定をすんなりと受け入れさせてくれる。 妻は旅の途中で出会った死者や残された者、そして生きてる者と死んだ者との関係を客観的に眺めることで、夫の死にどう向き合うべきかを理解していく。何で浅野忠信演じる夫が他の死者たちを導くような役割になっているのかよく分からないが、妻にとっては心の整理をするには良い旅となった。 // 思っていることを全て言葉に出来て、言いたいことを全て伝えられて、それから永遠の別れを迎えられることなんて滅多にできな…
●概要●ミュージシャン等20名●漫画家111名 ●他漫画家:情報不足・① ・② ・③ ・④ ・⑤ ●ゲームクリエイター14名 ●小説家103名 ・他小説家: ・① ・② ●哲学者1名●ファッションデザイナー2名 ●写真家2名●映画サイト運営者1名 ●概要 現在241名分のリストを掲載。 このコーナーは「映画人のオールタイムベスト(個別)」に掲載した以外の漫画家、アニメーター、ゲーム開発、シンガー、作曲家、小説家、その他クリエイターが影響を受けた・好きな映画のリストをまとめた掲載先のリンク集です。
一条真也です。105冊目の「一条真也による一条本紹介」をお届けいたします。『心ゆたかな読書』(現代書林)です。表紙には、開いた本の中から木が生えているイラストが描かれ、「心の森」が表現されています。 『心ゆたかな読書』(現代書林) また、 「ハートフル・ブックス」というサブタイトルがついています。そう、本書は125万部の発行部数を誇る「サンデー新聞」に連載中の「ハートフル・ブックス」で取り上げた150冊を紹介したブックガイドなのです。 本書の帯 帯には、「『論語』から『鬼滅の刃』まで」「万巻の書を読み解いてきた当代一の読み手が、古今東西の150冊を厳選! 心をゆたかにする本たちとの至高の出合い…
新潮社の夏の文庫フェアの小冊子「新潮文庫の100冊 2018」で紹介されていた本の一覧。 冊子表紙には「この感情は何だろう。」の言葉。 「恋する本」「シビレル本」「考える本」「ヤバイ本」「泣ける本」のジャンルに分けて紹介されています。
ことばらんどでの少女たちのお手紙文化展では、 手紙がテーマになっていたり、 大事な要素になっている作品を 「手紙文学」として紹介していました。 はじめて知るジャンルです。 ・TUGUMI / 吉本ばなな ・ののはな通信 / 三浦しおん ・ポプラの秋 /湯本香樹実 ・椿ノ恋文 / 小川糸 ・鍋の中 / 村田喜代子 ・小説家の一日 / 井上荒野 ・ナミヤ雑貨店の奇跡 / 東野圭吾 ・乙女の港 / 川端康成 ・環の一年間 / 与謝野晶子 ・女生徒 /太宰治 ・白鸚鵡 /吉屋信子 などなど。 手紙をはじめ日記や往復書簡などが 題材になっている作品です。 どれも面白そうで読んでみたくなりました。 手紙の…
「絵本が届きました。ありがとう」 おふくろからメッセージ。 「おめでとう。この1年も元気で過ごして」 「湯本香樹実さんの作品はいくつか読んだけど、 これは知らなかったわ」 「それなら良かった。 明日からまたお世話になるね」 「待ってます」 今年で85歳。 老いには勝てずとも、 何とか元気でいてくれている。
おふくろの誕生日が近づいてきたので、 プレゼントを手配した。 「あなたがおとなになったとき」 おふくろは絵本が好きなので、 少しだけ調べて後は直感で選んだ。 この本は湯本香樹実さんによるタイトルと、 はたこうしろうさんの絵が印象的だったので決めた。 もしかしたら持っているかもしれないが、 それなら別の本を贈る。 まずは気持が届けば良い。
湯本香樹実 有名な本だけれど、初めて読んだ。ずっと読もう読もうとタイトルを冷蔵庫に貼ってあった。 小6の夏、3人組の1人が祖母の葬儀を経験する。 死体を見たい好奇心が湧いた2人の仲間。街の中のある一軒家に一人暮らしのおじいさんがいる。そのおじいさんが亡くなるのを見届けようと計画するところから話は始まる。 様々な角度から生を描き、いろいろな死にも読者を向き合わせる。 テーマについてはもちろん考えるところはあるけれど、もう戻らないあの眩しくて特別な夏が描かれていて、夏って何であんなに特別なんだろうって胸がいっぱいになった。あぁ、あの夏の感じ。朝顔の色水。熟れたスイカ。蚊取り線香の香り。子供は地面と…
中学生や高校生におすすめな感動する小説が知りたいな~ おすすめ作品を20作紹介します!
相米慎二 その軌跡1948年1月13日、岩手県盛岡市で生まれた。父親の転勤で6歳の時に北海道標茶町に転居し、1958年に父親を失う。その後小学校5年の時に札幌市、中学3年の時に釧路市に移る。北海道釧路江南高等学校を卒業し、中央大学文学部に進学、1972年同大を中退、長谷川和彦の口利きで契約助監督として日活撮影所に入所した。長谷川や曽根中生、寺山修司の元で主にロマンポルノの助監督を務めた。助監督時代には杉田二郎のペンネームも用いている。1976年にフリーランスとなる。1980年、薬師丸ひろ子主演の「翔んだカップル」で映画監督としてデビューした。翌1981年、「セーラー服と機関銃」で興行的な成功を…
【2023年12月31日 絵本屋さん大賞2023 など追記・更新】 大人に向けた絵本を選書してみたい、面白い絵本を知りたいという想いを元々抱いておりまして。そんな時に【MOE絵本屋さん大賞】を知りました。全国1,000人以上の絵本専門店・書店の児童書売り場担当者のアンケートをもとに選定された、毎年その年に最も支持された絵本30冊です。その受賞作を10作品ずつ振り返っていきます。
ちひろ美術館 ちひろ美術館で開催されている2010→2021 日本の絵本展に行ってきました。 ちひろ美術館とは? ちひろ美術館とは、いわさきちひろが人生最後の22年間を過ごした自宅兼アトリエ跡に建てられた美術館で、場所は西武新宿線上井草駅下車徒歩7分の閑静な住宅街の中にあります。 1977年9月、ちひろの死から3年後に世界で最初の絵本美術館、いわさきちひろ美術館(現在のちひろ美術館)は開館され、さまざまな企画展などを楽しむことができます。 また、常設のちひろのアトリエやちひろが愛した草花などが咲き誇る「ちひろの庭」など、ちひろを身近に感じながら作品に触れ合うことができます。 2010→2021…
年が離れた友人のことを、ちまたでは年の差フレンズと言うそうです。 今回はそんな、年の離れた友人同士のお話を4冊ご紹介します! メタモルフォーゼの縁側 鶴谷 香央理 レニーとマーゴで100歳 マリアンヌ・クローニン 夏の庭―The Friends― 湯本香樹実 タフィー サラ・クロッサン メタモルフォーゼの縁側 鶴谷 香央理 メタモルフォーゼの縁側(1) posted with ヨメレバ 鶴谷 香央理 KADOKAWA 2018年05月07日 楽天ブックス Amazon Kindle あらすじ 75歳の雪が書店で何気なく手に取ったのは、男の子同士の恋愛を描いたBL漫画。続きを買い求めるうち、書店…
◆基本情報・利用案内◆蔵書検索・ネット予約等は「リンク」からアクセスできます。 町中の樹木も赤みはじめ、いよいよ秋も深まりつつありますね。 「読書の秋」のど真ん中といえそうですが、皆さんはどんな本を手に取っていますか。 最近の作品ばかりでなく、名作と言われる小説なども、たまにはいかがでしょうか。 「秋」が舞台背景のものなど、結構多いようです。 三冊ピックアップします。 「錦繍」 宮本 輝∥著 新潮社1982/03 運命的な事件ゆえ愛し合いながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る―。往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の…
絵本を手に取るいちばんの切っ掛けは、 私の場合は何と言っても表紙の絵です。 自分がハッと目を惹かれる絵を見たら、必ず手に取って読みます。 そして「自分の本箱に置きたいなあ!」と思った本は、 感動して記事を書いています。 くまとやまねこ 河出書房新社 この本も、思わず表紙の絵に惹かれて読んでみたんですが、 内容の切なさと絵の素敵さが相まって、 心をキュッと掴まれたような気がしました。 このお話の最初のページは、 いきなりショッキングなシーンから始まります。 ある朝突然元気だった仲良しの小鳥が死んでしまって、 呆然と座り込むこぐま。 悲しみにくれながら、美しく木の実の汁を使って染めた箱を作り、 花…
お題「読み聞かせ」 自死の話 自死のことを、まだ考えることもない時に命の大切さ、辛ければ逃げればいいということを伝えたくて4年生のために選んだ本。 4年生はみんな静かに聞いてくれて、終わったあとはワイワイガヤガヤ! にらい「みんな、これからさぁ、死んでしまいたいって思うほど辛いことが長い人生生きてたら必ずあるんだよ。でも、そんな辛いことはずっと続くわけではないよ。おいしいものを食べて幸せな気分になったり、すごくいいことがあって嬉しくなったり。 生きてたら、死にたいほど辛いこともあるけど、それと同じくらい楽しいこともある。 辛かったら逃げていいんだよ。わかったー?」 なんて、にらいの言葉に元気よ…