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藤原宰太郎

読書

藤原宰太郎

ふじわらさいたろう

推理作家。推理クイズ本を多数執筆。

1932年広島県生まれ。本名宰(おさむ)。早稲田大学文学部ロシア文学科卒。卒業後職に就かず、10数年間ひたすら推理小説を読み続ける。NHKテレビ「私だけが知っている」に脚本を投稿して採用され、執筆スタッフの1人になる。また1958年頃から「探偵倶楽部」に本名で短編を発表。同じく本名で『5分間ミステリー』(1965)を刊行。推理クイズ本に著作が多いが、小説の実作にも『密室の死重奏(カルテット)』(1986)などの「久我京介」シリーズがある。久我京介は推理小説に出てくるトリックの収集と分類が趣味という人物で、ライフワークは「トリック百科事典」を完成させること。そのために長らく書斎で本を読むばかりの生活を送ってきたが、ようやくメドが立ってきたので、現実の捜査に手を貸すことにした−という変り種である。トリックに対する作者の愛情や思い入れの強さが、極めてダイレクトな形で投影されたキャラクターといえそうだ。クイズを通じて読者に推理小説を広めた点は、作者の功績として評価されるべきだろう。1990年時点では、日本推理作家協会会員。

(『日本ミステリー事典』新潮社 より一部引用)