方言は各地で使われていますが、言葉の形は他の地方と一緒でも意味が全く違うということがよくあります。 そのため、方言を使っている人たちもそれが他の地域では別の意味と捉えられるということを意識していないことも多いようです。 この本ではそういった言葉の例を取り上げ、その歴史的な背景も解説しています。 なお本書副題の「東京のきつねが大阪でたぬきにばける」というのは有名なうどんの名称についての話です。 「おさがり」というのは兄弟などで同じ服を回して着るような状況を指しますが、京都では「雨が降ること」をあらわすということです。 これは室町時代に宮中に仕えた女官たちの女房言葉から広まったものの現在まで使われ…