日差しのきつい日中は部屋に籠って読書と昼寝、散歩や買物は夕方5時過ぎから、これが2007年の真夏の私の生活のサイクルであった。つまり、晴耕雨読ならぬ暑読暮歩、自宅を中心として避暑地のように暮らせば、それなりに快適に暮らせる事を発見したのである。 それでも真夏の太陽を直接に感じたくなるもので、折から国立近代美術館で開催中の「アンリ・ミショー展」を鑑賞して、その後併設のレストラン「クイーンアリス・アクア」でゆったりと午後のお茶を楽しみ、日が翳った頃に神保町で古書街漁りをと考えたのである。 東西線竹橋駅から国立近代美術館に向う人たちは、この時期、さすがに多くはなく、後ろ姿も熱さでグッタリして見える。…