2023年7月、思潮社から刊行されたたかとう匡子(1939~)の評論集。装幀は井原靖章、切り絵は井原由美子。著者は神戸市生まれの神戸市在住。 思えば最初のこの「私の女性詩人ノート」に収録した十四人の詩人ノートを書き終えたとき、今まで経験したことのない充実した時間を過ごしたという感じと、私自身たくさんのことを学ばせてもらったこともあって、一冊では最後にしたくない、さらに一女性の視点で私なりに葛藤をつづけたい、この一冊は私にとって通過点に過ぎないという思いが残りました。何かたくさんのものを積み残しているという気持ちも強くありました。 二冊目は同時代詩人論として、戦後からの、私と同じ時間、同じ空気を…