東大比較文学を出て、駒場でドイツ語の教授になっていた新田義之(1934年生)という人が今年死去した。 ユングに東洋思想を教えたリヒャルト・ヴィルヘルムなんかを専門にしていたが、小堀桂一郎と親しく、保守的な日本の教育家についての本なども出していた。私は面識があるかどうか分からない。大勢集まるような時にいたのかもしれないが、認識したことがないし、授業に出たこともない。 私が『東大駒場学派物語』(2009)というのを出したあと、平川さんとはずいぶんあれこれと封書でのやりとりがあって、結局粕谷一希との対談で誹謗中傷する結果になったわけだが、それ以外にも吉田和久とか、保守の人からあれこれ言われた。その二…