僕は学生時代、富山県に住んでいたので、富山県立近代美術館へよく行った。山形の田舎で育ったので美術館なんて見たこともなかったわけで、ちょっと電車と市電で簡単に美術館に行けるということ自体が、見知らぬ土地で自分が一から生まれ変わったようでとてもうれしかったのだ。 先日、いつものTさんのブログを見たら、移転して新しくなったその「富山県美術館」に行ってきたことが書かれていたのでとても懐かしくなってあるものを本棚に探した。そのあるものとは、8年ほど前にゼミ生で企画した恩師の定年退職祝賀会に出席したときについでに寄って購入の「富山県立近代美術館」の常設展図録である。 当時の「富山県立近代美術館」は、常設展…