今回は米海軍の駆逐艦開発小史の5回目。一応、このミニ・シリーズの最終回です。 前回では、第二次世界大戦期の駆逐艦建造のお話をしました。この時期、米海軍は第二期の量産駆逐艦の時代を迎えます。 少しこのミニ・シリーズのまとめ的なおさらいをしておくと、量産第一期は第一次世界大戦の時期で、平甲板型と言われた艦隊駆逐艦3艦級あわせて273隻が1917年から1921年の間に就役しています。この凄まじい量産性とバランスの取れた兵装から、それまでの駆逐艦本来の主力艦を中心とした艦隊護衛以外の多くの任務への汎用性が高く評価されました。第二次世界大戦期には駆逐艦不足に悩む英国に50隻余りが貸与され、すでに老齢艦で…