リスト::学者::社会科学 元東京大学総長・刑事法学者・東京大学名誉教授・法学博士。99年文化功労者。2004年逝去 刑法の犯罪論においては結果無価値論(法益の侵害・危殆化のみを違法の本質とする立場/山口厚など)を展開し、通説的立場であった行為無価値論(行為の反規範性をも違法の本質として承認する立場/団藤重光、大塚仁など)に強力な批判を行った。また刑事訴訟法においては当事者主義構造をその本質とし、現在の刑事訴訟法学の基礎を形成した。
M4A ――――― ◇詐欺罪の基本構造 [・詐欺罪(刑法246条)は、移転罪であり、交付罪である。すなわち、瑕疵ある意思に基づく占有の移転を要する。詐欺罪は成立するためには、「人を欺く行為」(欺罔行為)による錯誤の惹起、錯誤に基づいた交付行為、交付行為による物・利益の移転という一連の因果関係をたどることを要する。 財物のみならず、財産上の利益を客体とし、個別財産に対する罪である。] 刑法77/ 詐欺罪(刑法246条)は,移転罪・交付罪。#瑕疵ある意思に基づく占有の移転要。成立には,①#人を欺く行為(欺罔行為)による②#錯誤の惹起,③#錯誤に基づいた交付行為,交付行為による④#物・利益の移転とい…