まったく知識のないまま、こちらの舞台を鑑賞した。キーワードは「梅若伝説」で、テーマは「母の子に対する無性の愛」。なんでも、梅若丸を人買い(!) にさらわれた母親が、子供を探して京都から隅田川にたどり着くが、そこで子が亡くなったことを知り、埋葬された塚の前で悲しみに暮れる....念仏を唱えると、梅若丸の亡霊が現れる、というような話らしい。梅若丸が亡くなった場所である木母寺は墨田区にあるそうで、梅若伝説と墨田区が強い結びつきがある、ということらしい。この「梅若伝説」をベースに、世阿弥の子である観世十郎元雅が創作したのが能の「隅田川」であり、このストーリーは文楽「雙生隅田川」や歌舞伎の「法界坊」など…