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暴力団

一般

暴力団

ぼうりょくだん

暴力を直接行使したり、暴力を背景とする脅しを武器に、国民や企業から、不法・不当な利益を得ている犯罪者集団のこと。当然組織犯罪も多く行っており、犯罪のプロと言えるだろう。映画の影響で世界的にも『YAKUZA(やくざ)』として知られている。政治団体(いわゆる似非右翼団体)や合法的な企業(いわゆる企業舎弟)などを傘下に組織することがある。芸能界との関係も根強い。

法律上の定義は、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律暴力団対策法、暴対法)によれば、

「その団体の構成員(その団体の構成団体の構成員を含む)が集団的に又は常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれがある団体をいう」

としている。

暴力団対策法を根拠として公安委員会により登録された暴力団組織を『指定暴力団』という。同時に、反社会性を有した団体でも、暴力団と指定されない限り、取締りの対象に成り難い。

収入源としては、詐欺(特に組織的なもの。法人内部の者が関わる事もある。)、窃盗、窃盗物取引ダフ屋行為、覚醒剤等不法薬物・銃刀の取引や犯罪請負、みかじめ料の請求、違法不動産営業ブラック企業経営、社会保証費生活保護及び各種年金)の国庫からの詐術的搾取ヤミ金融インサイダー取引、遊興業経営、情報技術を用いた遊興会社の経営*1、他業種と結び付いての詐欺的行為・不法行為等がある*2。また複数の関係する企業でグループを作り、組織的脱税資産移動によって国からの援助を効率的に取得したり、というのもよくある。

概略

やくざ者とか任侠とか呼ばれる存在それ自体は江戸時代から存在していた。無論その頃は暴力団とは呼ばれていない。現在のような「暴力団」となったのは戦後のことである。

創設者の姓名や拠点とする地名などに「組」、「会」、「一家」、「連合」、「連合会」、「興産」、「興業」、「総業」、「企画」、「商事」などを添えた団体名を名乗る場合が多い。

極道

自らを美称する呼び名。語源説は以下の2つ。

  1. “男の道を極めし者”から来ている
  2. 「極道楽」の略で「道楽を極める遊び人」の意

「顔」、「面子」を潰されることを最も嫌い、組織内での制裁も指詰めから除籍、破門、絶縁、所払い(ところばらい)に至るまで、多岐に渡る。

やくざ

暴力団の起源には「博徒系」と「神農系」の二大潮流がある。博徒系は文字通りのばくちの元締め組織であり、「縄張」と呼ばれる勢力圏内で賭場を開く利権を持つ*3。縄張内で開帳された盆(賭場)から寺銭(テラ銭)を徴収するのが主収入となる。

神農系はテキ屋香具師の元締めたる存在で、「庭場」と呼ばれる勢力圏内での路上商いの統制権を有する*4。庭場内で営業する露店から所場代(ショバ代)を徴収するのが主収入となる。*5

いずれもトラブルが発生しがちな稼業であり、解決のためには「実力」による裏付けが必要不可欠である。が、必要以上の暴力的威嚇もトラブルの元である。つまりは実力者が親分となって収入を管理し、子分に任侠道を守らせその生活を養う、という図式が成立する。トラブルを起こして無宿者となった人間に客分として「一宿一飯」を提供するのも、この論理の延長である。

暴力団

第二次世界大戦後、最大の非合法利権の発生源となったのは闇市だった。路上商いである以上、形式上は闇市的屋の管轄分野である。

が、繰り返すように「庭場」に法的な根拠はなく、人心が荒んでいる時期にそのようなあやふやな名分だけで統制が計れる訳もない。ここにいわゆる愚連隊と呼ばれる若者集団*6との衝突が起きるようになる。また、博徒もこの利権に目を向けて参入、各地で抗争が繰り広げられる。

抗争と社会的混乱を背景にしていずれの組織も人員を増やし、それを養うために新規分野へと進出、さらにそこでも抗争を繰り広げ、と繰り返す内に本来のアイデンティティ事業分野の関連性が薄れていくことになる。愚連隊は的屋博徒的な組織形態を取り入れるようになる。

結果として、起源の違いにかかわらず業務内容はいずれも類似したものとなっていった*7。ならばわざわざ区分する必要はないというか、まとめた呼称が必要になるわけで、ここに「暴力団」と呼称されるようになった。

*1ソーシャルゲーム業界の関係者率は半端なものではない。

*2金融会社や、保険報酬他社会保証費搾取や薬物取扱いのために医療機関と結び付く事も多い。

*3:無論「利権」と言っても非合法なもので、あまり根拠や効力をまじめに考察しても始まらないが

*4:もちろん「統制権」と言っても法的な裏付けはなく以下同文

*5:上記のようにレイヤーが異なるため、庭場と縄張とであれば、地域が重複しても本来は問題ない

*6:戦場からの帰還兵だったり、あるいは昨日までの軍国主義一億総ざんげに豹変した光景を目にしたりで、既存秩序に対しては非常に反逆的

*7:組織内のしきたりや作法の相違はそれなりに維持されたが