この年は日本に天変地異ともいうべきことがいくつも現われてきた。 三月十三日の雷雨の烈《はげ》しかった夜、 帝《みかど》の御夢に 先帝が清涼殿の階段《きざはし》の所へお立ちになって、 非常に御機嫌の悪い顔つきでおにらみになったので、 帝がかしこまっておいでになると、 先帝からはいろいろの仰せがあった。 それは多く源氏のことが申されたらしい。 おさめになったあとで帝は恐ろしく思召した。 また御子として、 他界におわしましてなお御心労を負わせられることが 堪えられないことであると 悲しく思召した。 🪻🎼さようなら written by ハシマミ🪻 少納言のホームページ 源氏物語&古典 syounag…