本多顕彰

読書

本多顕彰

ほんだあきら

1898(明治31)年10月7日、愛知県愛知郡八幡村の生まれ。英文学者・文芸評論家

大正9年7月、東京帝国大学文学部英吉利文学科に入学。大学在学中は豊島与志雄・十一谷義三郎と親交があり、作家になろうとするが果たせず、英文学者となった。

文学の自律性、文学の社会的意義を強調し、理性と感情の調和をする立場から「人生のための文学」を標榜する態度は、「厳しい内省的ヒューマニズムと社会批評的傾向」(『日本近代文学大事典』講談社、昭52・11)などと評され、太平洋戦争中の国家権力に対しては非協力的な姿勢を貫いた。また、戦後は、文学者や文化人の無節操な在り方に対して厳しい告発を行い注目された。

英文学者としては、『ハムレット』(小山書店、昭8・4)『シェイクスピア襍記』(作品社、昭11・9)などシェイクスピア研究や英国近代小説の研究があり、モウルトン『文学の近代的研究―文学の理論及び解釈の序論』(岩波書店、昭7・11)ディケンズ『二都物語』(筑摩書房、昭52・12)など数多くの翻訳書もある。また、評論家としては『感動と批評』(作品社、昭13・3)『文学の知識』(作品社、昭13・6)『芸術論』(河出書房、昭15・8)『芸術と社会』(那珂書店、昭16・11)といった文学・芸術論や、『文書作法』(社会思想社、昭54・7)などの教養書まで、幅広い著作がある。

1978(昭和53)年6月30日没。