日本で手に入るイギリス人作家の名著は数え切れないほどある。古典やファンタジー、映画化したものもある中で、この本に目が留まった。なぜなら表紙の絵が好きな作家、酒井駒子さんのものだったからだ。そして訳者は梨木香歩さん。こちらも好きな作家さんだ。これは読むしかないと思い購入した。 ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯 (文春文庫) 作者:クレア・キップス 文藝春秋 Amazon 第二次世界大戦時、未亡人のピアニストが拾ったのは、瀕死のスズメのひなだった。奇跡的に一命をとりとめ、成長していったものの、翼の変形のため自然界には戻れないことは明らかだった。 筆者とスズメ…