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猟官

一般

猟官

りょうかん

本来の辞書的な意味としては「官職を得ようとして多くの野心のある者が競うこと」(広辞苑

実際にこの単語を使う場合、官職を得ようとする活動を意味する「猟官運動」か、もしくは、いわゆるスポイルズ・システムを指す文脈で用いられることがほとんどである。

スポイルズ・システム

猟官制度もしくは猟官制と訳される。メリット・システム(資格任用制)の対義語。

主に、アメリカ合衆国での政権交代における現象として言及されることが多い。


ものすごく単純に言うと、大統領官僚を任命すること。

スポイルとは(狩りの)獲物の意で、つまりは選挙という狩猟の成果で官職を得ると言うことである。

大統領が就任すると、選挙における貢献を考慮した論功行賞としてポストを配分する。これは、閣僚ポストだけならば多くの議会制民主主義国家で見られる現象である。が、アメリカの場合、官庁のトップとかだけでなく、官僚機構の内部、他国であれば(経験を積んできた専門家としての)官僚たちが昇進して就いているようなポジションまで、猟官制によって任命が行われる。

したがって、選挙が終わる度に役所の中身が入れ替わることになる。一般には、以下のような特徴を持つとされる。

  • 人が入れ替わるので、腐敗や癒着を抑えられる
    • 逆に、投資に対するリターンを回収しようと腐敗や癒着に走る人も出やすい*1
  • その分野での経験を積んだ専門家としての官僚は不足する*2
  • 政策の連続性が維持されない場合がある。逆に政策転換が容易になるとも言える。*3
  • よくも悪くも、行政が政治(選挙)にリンクしやすくなる

*1:もしくは、リターンを回収しなくてもいい金持ちしか公職に就けない

*2:国王に忠誠を誓ったテクノクラートたちが国政を運営していたという伝統を受け継ぐ欧州諸国から見れば、アメリカ官僚は素人ばかりだ、ということになる

*3:本当はそう単純なものでもないですが。