明治期から昭和20年の太平洋戦争の終結まで活躍した日本海軍の艦隊(連合艦隊)の指令長官。軍令部からの意を汲み、戦争の実際に当たる。日露戦争の際、軍令部長官の山本権兵衛は、血気に勝る日高壮ノ丞を更迭し、あらたに東郷平八郎を指令長官に任命する。その理由は、頭に血が上り、軍令を無視する可能性が日高にあったからだった。
一方、昭和期においては、米内光政が、同じ反戦派だった山本五十六を「暗殺されるのを防ぐため」という情実人事で指令長官に任命し、この人事が太平洋戦争の日本の敗戦の元になった。
軍事には、情ではなく理が必要という例になるであろう。