イラク北部で違法な処刑と殺害が横行。過激派武装勢力が、軍兵士、警官、政府と関係がある民間人を捜し回り、“関係者”という理由だけで見せしめの処刑を行っている(国連発表)。イラクの宗教対立を見ていると、本当に憂うつになる。フセイン政権崩壊後、マリキ政権はイスラム教シーア派をひいきする政策を行い、スンニ派には冷淡だった。これはフセインがスンニ派を優遇し、シーア派を抑圧していたことの裏返しだ。結局、マリキ政権に反発したスンニ派が武器を取り、2011年にイラク戦争が終結して以来の大規模戦闘が起きている。なぜマリキ政権はこうなることが予測出来なかったのか。シーア派にもスンニ派にも等しく接する政治を行ってい…