2011年10月14日第1刷発行 2014年9月24日第4刷発行 京の鴨の河原で競べ牛を見に行った8歳の忠範は、牛頭王丸に突き殺されそうになった。その時、河原坊浄寛に助けられ、以後、ツブテの弥七や法螺房弁才などの河原者たちと親しく交わる。日野家の召使い犬丸から放埓の血が流れているかも聞かされ、放埒人の血とやらは自分にも流れている?と自問する。犬丸が六波羅王子に連れ去られた。浄寛らの力添えで犬丸を救出した後、浄寛の勧めで山に入ることに。範宴と名前を変え、9歳で比叡山に入山を決意する。犬丸が夜開帳する賭場に出入りする後白河法皇の伝手を辿って白川坊慈円阿闍梨の下で忠範から範宴(はんねん)と名を改めて…