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エリファス・レヴィ

(読書)
えりふぁすれび

Eliphas Levi。本名=アルフォンス・ルイ・コンスタン。1810〜1875。ヤコブ・ベーメと同様、靴職人の子に生まれた、魔術理論家。42歳の1852年にポーランドの発明家;ヘネ・ヴロンスキーの総合学に感銘を受けて魔術の科学性を再認、その研究書である『高等魔術の教義と祭理』を発表した際に、自分の本名をルイス・キャロルの場合でのようにヘブライ語化して、世間に知られる名前となった。
聖ニコラ神学校の恩師であるフレール・コロンナのイメージをそのまま踏襲して、千年王国的な理想社会の近い実現を信じて死の間際までそのことを疑わなかった。その線での革命思想を有し、発禁や投獄の洗礼をも受けている。また、「薔薇十字団の魔術師」だともされているが、社会主義的な理性が強く、恐らく相容れなかったろうと想像される。(と同時に又、レヴィの高弟であるマリ・ゲバールなどは首までどっぷりローゼンクロイツだったが。)
多くの強い意思をもつ理想主義者がそうであるように、獄中ではむしろスウェーデンボリなど読み耽り、娑婆に出てからは降霊術を行って古代の魔術師であるアポロニウスを呼び出したり、中世の神秘家のトリテミウスの予言を解釈したり、フランツ・アントン・メスマーの催眠術;「メスメリン」を拡大解釈して駆使してみたり、その「動物磁気」をパラケルスス宜しく「アストラル・ライト」と呼んだり、…と、主体的で逞しい姿勢は当然その理論にも現れ、「心霊現象は幽霊の仕業などではなく、本人のやる気しだい」だと教えた。
レヴィといえば今日日はレヴィ=ストロースか、――今頃やっと復興基調の――エマニュエル・レヴィ茄子、または平野レヴィ…〈言いたい事は分かって頂けるものと信ずる。私も何も好き好んでこんな下らない、箸にも棒にも引っ掛からないような駄洒落を言っている訳ではない!〉くらいのものだが、彼らの前にエリファスが居た。襟とファスナー。……

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