宮沢賢治「銀河鉄道の夜」の私なりの解釈と、米津玄師「カムパネルラ」の考察をここに記録する。 私が初めて「銀河鉄道の夜」を読んだのは小学生の頃で、当時の私は「やさしい人になるのが大事なんだな」くらいにしか思わなかっただろう。しかし大人になりあらすじも読み方も全く記憶の彼方に吹き飛んだ今読み返して、一番に感じたのは悲しみと美しさだった。幸ってなんだろう?神様って?死とは?これらの問いが解決されないというか、解決できないような悩ましさを夢のなかの出来事として描くことで、現実の厳しさは幻想的な美しさを纏う。そして「銀河鉄道の夜」を題材に作られた楽曲「カムパネルラ」。初めて聞いた時、星や宝石を彷彿とさせ…