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ジビエ

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じびえ

狩猟によって得られた野生の禽獣、もしくはその肉を指す。gibier(仏)

概要

肉食の長い伝統を持つフランス料理(に限らず欧州各国の料理)においては一定以上の地位を占める。
英語で言えばgame、日本語で言えば「獲物」だが、あえてフランス語で呼ばれていることから分かるように、日本においてはこの単語は「フランス料理(に代表される欧州料理)の食材の一種」として理解されている*1。したがって、日本での流通もフランスからの輸入が殆どである。

分類

  • 鳥類
    • 赤い肉
      • 山バト(ピジョン・ラミエ pigeon ramier)
      • 山シギ(ベカス becasse)
      • 雷鳥(グルーズ grouse)
      • 小鴨(サルセル sarcelle)
      • 真鴨(日本では青首とも呼ぶ コルベール colvert)
    • 白い肉
      • 山ウズラ(ペルドロー perdreau)
      • キジ(フザン faisan)
  • 獣類
    • 野ウサギ(リエーヴル lievre)
    • 鹿(シュヴルイユ chevreuil)
    • イノシシ(マルカッサン marcassin)

(そのほかにもある。)

Ref: http://www.french.ne.jp/mst/20/20-8.htm

「ドゥミ・ソバージュ」

語源からすればジビエとはすべて狩猟で得られた肉と言うことになるが、実際には供給が不安定なため、捕獲後に肥育期間を置いたり、逆に一定まで生育を行ってから野生に放ったり、あるいは単純に狩猟品種の鳥獣を飼育したものも(広義の)ジビエにカテゴライズされている。
この点について、

現在ではドゥミ・ソバージュ(demi sauvage)と言う一定期間飼育の後、野に放したり、野生の野禽を餌付けしたものもある。

http://majin.myhome.cx/pot-au-feu/dataroom/foods/gibier/gibier.html

などとの説明が散見されるが、実際の検索結果google:"demi sauvage" gibierではヒット数が非常に少なく、疑問の残るところである。*2

なお、法的には、次のように分類され、厳格に取り扱いが定められている

1.5. "gibier sauvage"
1.6. "gibier d'élevage"
1.7. "petit gibier sauvage"
1.8. "gros gibier sauvage"

http://eur-lex.europa.eu/smartapi/cgi/sga_doc?smartapi!celexapi!prod!CELEXnumdoc&lg=FR&numdoc=32004R0853R(01)&model=guichett


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*1:原語にこだわるならば、理論上は牡丹鍋なども「ジビエ料理」の一種になるはずだが、普通はそう呼ばない

*2:そもそも単なる「半野生」という普通名詞なので、例えば「生ビール」を「生」と呼ぶような略語かもしれない

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