習近平が大転換をためらうワケ もっとも、そんな習を信じる者はほとんどいない。少しでも実効性を示すには、数々の悪政を放棄せざるを得ない。外国企業の従業員をスパイ容疑で恣意的に投獄すること、フィリピンや台湾をいじめること、南シナ海で進める実効支配――。 しかし、そこまで引き下がることもできず、従って西側からの助け舟は期待できないだろう。米中首脳会談から手ぶらで帰国した習は、3中全会で有効な政策を示せないことを分かっており、開催日程さえ発表しないままだ。 歴史を振り返れば、共産主義の独裁者が政策を大転換したこともあった。レーニンは1921年に破滅的な戦時共産主義から資本主義寄りの新経済政策に転換した…