Terrence Malick 監督、脚本家、プロデシューサー
アメリカン・ニューシネマ最後期に「地獄の逃避行」でデビュー。「天国の日々」でカンヌ国際映画祭監督賞。その後、長く沈黙するが、20年ぶりに「シン・レッド・ライン」で復帰。ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞、アカデミー賞監督賞、脚色賞にノミネートされた。「ツリー・オブ・ライフ」でカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞。
★この記事を読むと、「テレンス・マリック」監督が手掛けた1978年の映画『天国の日々』が観たくなります。 ★詳細はこちら→『天国の日々 - Wikipedia』 ★詳細はこちら→『テレンス・マリック - Wikipedia』 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[c.scripts.length-2];(b[a].q=b[a].q||[]).push(arguments)};c.get…
すごくいい映画だっていうのは、ずっと前なら知ってたけど、なんとなく避けてた、そんな映画の一本が「天国の日々」(1978製作/1983日本公開)。 寡作の名監督テレンス・マリックのデビュー作です。 特に彼の「シン・レッド・ライン」(1998)を見てから、この作品は気になってたんですが、メロドラマというイメージがあってなかなか手付かずでした。 しかし先日、名映画音楽家のエンニオ・モリコーネのドキュメンタリー「モリコーネ、映画が恋した音楽家」(2021)に出てきたこの映画のワンシーンが印象的で、どうしても見たくなって、遂に見ました! pagutaro-yokohama55.hatenablog.co…
引用元:amazon.co.jp 2012年のアメリカ映画 近年は撮影機器の進歩もあって、恐ろしく美しい映像の作品が多い 特に大自然の風景などは、ドローンの活用もあって、時にストーリーそっちのけで注目してしまうことも その中でもとびきりな印象なのが本作 冒頭のモン・サン・ミッシェルの場面から、美しい映像が最後まで続く 室内でも人物の顔が映らないローアングルなど、かなり意識的なカメラワーク アメリカで作家になることを目指しているニール(ベン・アフレック)は、フランスのモン・サン・ミッシェルでシングルマザーのマリーナ(オルガ・キュリレンコ)と出会う 二人は激しく惹かれ合い、幼い娘タチアナもニールに…
公開された時に見ようかと思って悩んだ挙句、結局見なかった『アフター・ヤン』を見た。 www.after-yang.jp というかコゴナダ監督は、『コロンバス』を撮った人だったのか。気づかなかった。 世界の片隅の、日陰の、親密な空間を思わせる淡色と薄明の世界観は、コゴナダに独特のものだ。その洗練ぶりは、テレンス・マリックの『ソング・トゥ・ソング』のような色彩感と寂寥感がある。あの映画、好きな人は少ないような気もするけど、私はなぜか好きだ。 『アフター・ヤン』の場合、この薄明の世界観は、人工的かつ有機的な、ありていにいえばMUJI的な生活空間が近未来の日常として構成される。これはリアルな近未来の生…
レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「聖杯たちの騎士」(2015)です。 映画は、いつものようなマリック監督独特なモンタージュとエマニュエル・ルベツキの素晴らしい映像で成り立ったストーリーの無い映像作品で、今回はクリスチャン・ベール扮する脚本家リックの苦悩と彼の人生と絡み合った女性についての作品になっています。淡々と映像が組み合わさっているので、ケイト・ブランシェットが妻を演じていますが、他の女性、例えばナタリー・ポートマンがどういう関係かは詳しく語られないし、他に登場するイザベル・ルーカス、テリーサ・パーマー、フリーダ・ピント、イモージェン・プーツ…
★★★☆☆ あらすじ 音楽業界に生きる人々の人間模様。 感想 しっかりと物語を紡いでいくのではなく、断片的な映像を積み重ねていくスタイルの映画だ。確かにストーリーは分かりづらいのだが、全く分からないというほどではない。音楽業界で生きる人々の恋愛を中心に、夢や仕事、友情、家族などが美しい映像で詩的に描かれていく。 おそらくしっかりと描いてしまうと、とてもベタな内容になってしまいそうな物語だ。あまり難しく考えずに気楽に見た方が良いような気がする。抽象度が高いからこそ、ありきたりな展開に飽き飽きすることなく見ることできるとも言える。それからタイトル的に、劇中で使われていた曲の歌詞は重要な意味を持って…
名もなき生涯【175分】 映画情報 2019年制作 時間:175分 製作国:アメリカ・ドイツ 原題:A Hidden Life 監督テレンス・マリック出演アウグスト・ディール/フランツ・イェーガーシュテッターバレリー・パフナー/ファニ・イェーガーシュテッターマリア・シモン/レジーブルーノ・ガンツ/ルーベン判事マティアス・スーナールツ/ヘルダー大尉 あらすじ 第2次世界大戦下のオーストリア。山と谷に囲まれた美しい村で、妻フランチスカと3人の娘と暮らしていたフランツは、激化する戦争へと狩り出されるが、ヒトラーへの忠誠を拒んだことで収監される。裁判を待つフランツをフランチスカは手紙で励ますが、彼女自…
★★★☆☆ あらすじ フランスで出会い、アメリカに渡った男女の愛の行方。 感想 フランス人女性とアメリカ人男性の愛の模様が描かれていく。ただしっかりとした物語で描くのではなく、断片的で抽象的な映像を積み重ねていくだけなので、不明瞭な部分は多い。観客の想像力に委ねていくスタイルと言えるだろう。このタイプの映画は得てしてダルくなりがちなのだが、この映画は程よくイマジネーションを掻き立て、次なる展開に関心を持たせてくれる展開なので見ていられる。フランス人女性を演じるオルガ・キュリレンコが美しく魅力的なのも大きい。 映し出されるのは、出会いや別れ、倦怠や喧嘩、そして浮気に和解など、一組の男女に起こる様…
By The poster art can or could be obtained from Paramount Pictures., Fair use, Link 美しい画と、含みをもったセリフ。想像力が豊かになります。 4月から毎朝勉強のために見てきた、本をもとにリストアップした映画ですが、視聴可能作品はほぼ見終わりましたので、これからしばらくの間はおすすめしていただいた作品を見ていこうと思います。 今朝の1日1映画は『天国の日々』(1978年 アメリカ)を鑑賞。 時は第1次世界大戦開始頃。 シカゴの製鉄工場で働くビリー(リチャード・ギア)は仕事を辞め、妹のリンダ(リンダ・マンズ)と恋人…
ソング・トゥ・ソング 映画情報 2017年制作 時間:128分 製作国:アメリカ 原題:Song to Song PG12:簡潔な性愛描写がみられるため(映倫から引用) 監督テレンス・マリック 出演マイケル・ファスベンダー/クックライアン・ゴズリング/BVルーニー・マーラ/フェイナタリー・ポートマン/ロンダケイト・ブランシェット/アマンダ あらすじ 音楽で成功することを夢見ながら、大物プロデューサーと密かに付き合うひとりの女性。だが、新進気鋭のミュージシャンも次第に彼女にひかれてゆき...。 【Netflixから引用】 観ようと思ったきっかけ キャストに惹かれて ネタバレ感想
●概要 ●海外勢953名 ●他俳優 ・「日本勢のリスト」へ ●概要 映画監督、脚本家、プロデューサー、俳優、その他スタッフといった映画人が影響を受けた・好きな映画。 「国別」、未個別化「一覧」、それ以外「その他作家」、「映画評論家のベスト」 ※2022年12月21日追記:文字数制限のため「日本勢」リンク集独立
ハリウッド映画の脚本家として成功を収めつつあるリック.しかし,ふと「自分はどこで道をまちがえたのだろうか」と疑問を抱くようになる.弟のビリーが自殺して以来,父親は罪の意識に苦しみ,もうひとりの弟は悲しみに勝てずに落ちぶれていた.やがてリックの前に,次々と6人の女性たちが現れる.奔放な女性,別れを告げる妻,夫のいる女性…. ギリシア叙事詩では,文芸を司る複数の女神ムーサにエピグラフを捧げ幕を開ける物語が多くある.『オデュッセイア』では「詩の神ムーサよ,かの人をわれに語れ.あまたの艱難を体現したかの人を‥‥」.霊感の源泉を御する女神たちへの果てしない敬慕である.ハリウッド脚本家として成功した男の富…
「オッペンハイマー」2024年4月2日(火)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後2時35分より鑑賞(スクリーン8/I-20) ~天才物理学者の苦悩と葛藤の日々。映像の力に圧倒される 第96回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、主演男優賞(キリアン・マーフィー)、助演男優賞(ロバート・ダウニー・Jr.)、編集賞、撮影賞、作曲賞の7部門を受賞した映画「オッペンハイマー」。これは観ないわけにはいかないだろう。というので行ってきたのだ。 原爆を開発した科学者の伝記映画だ。舞台は1920年代から50年代。アメリカは第二次世界大戦中、ナチス・ドイツに先駆けて原子爆弾を開発することを目標に極秘プロジェクト「…
〈2020年7月7日の記事〉 セルジオ・レオーネ監督との名コンビ 映画音楽を代表するイタリアの作曲家、エンニオ・モリコーネ氏が6日、ローマ市内の病院で亡くなった。先月末に転倒して大腿骨骨折、入院中の死去だった。享年91歳。 モリコーネ氏は1928年11月10日、イタリア・ローマの生まれ。サンタ・チェチリア音楽院でゴッフレード・ペトラッシについて学んだ。54年に軽音楽の分野に進出し、作曲家・アレンジャーとして活躍。60年から映画音楽を手がけるようになり、セルジオ・レオーネ監督「荒野の用心棒」(64年)で一躍その名を知られるようになる。 クリント・イーストウッド(90歳)主演の同作は、イタリアの西…
『フラッグ・デイ 父を想う日』 原題:Flag Day 2021年製作/アメリカ映画/上映時間:108分/PG12/2022年12月23日日本公開 監督:ショーン・ペン 出演:ディラン・ペン ショーン・ペン ジョシュ・ブローリン ほか 『イントゥ・ザ・ワイルド』などの監督作もある俳優のショーン・ペンが監督と主演を兼任し、実際に起きた贋札(にせさつ)事件を基に映画化した家族ドラマです。 主人公のジャーナリストをペンの実娘であるディラン・ペンが演じております。 2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作品。 あらすじ 1992年のアメリカ。贋札(にせさつ)事件を起こしたジョン(…
映画『Here』を鑑賞しての備忘録2023年製作のベルギー映画。83分。監督・脚本は、バス・ドゥボス(Bas Devos)。撮影は、グリム・バンデケルクホフ(Grimm Vandekerckhove)。美術は、スペラ・トゥサール(Spela Tusar)衣装は、クロエ・ヴァスラン=ダンドル(Chloé Wasselin-Dandre)。編集は、ディーター・ディーペンダーレ(Dieter Diependaele)。音楽は、ブレヒト・アミール(Brecht Ameel)。原題は、"Here"。 ブリュッセル。公園の樹木の間から建設中の高層ビルが見える。タワークレーンが稼働し、ヘルメットを被り、黄や…
新映画原理主義・第九回「ワイルドで行こうぜ!~コーネル・ワイルド」 第一章 ハンガリーからアメリカへ コーネル・ワイルドは1912年10月13日、ハンガリーのプリュエヴィドザ(現在はスロヴァキアの一部)に、ユダヤ人家庭のコルネル・ラヨス・ワイズとして生まれた。1920年、8歳の時に両親と姉と共にニューヨークへ移住した。家族はみな英語名に改名し、コーネルもコーネリアス・ルイス・ワイルドと名を改めた。ニューヨークのタウンゼントハリス高校を卒業し、ニューヨーク市立大学シティカレッジの医学部に入学し奨学金を受けるが、演劇熱に侵されてシオドア・アーウィン演劇研究所に通い大学は一年で中退してしまう。一方、…
NETFLIXで配信開始です。 2023年9月に上映された作品「BAD LANDS」が配信開始されました。 www.netflix.com BAD LANDSってどんな意味? Badlands"(バッドランズ)は英語で、地理的な用語として広がりのない未開発地や不毛の地、特に岩や砂などの自然の障害がある地域を指すことがあります。 この言葉はしばしば乾燥した環境や厳しい条件を指す際に使用されます。 また、"Badlands"という言葉は、文学や芸術の中でメタファーとしても使われ、荒涼とした、または過酷な状況や環境を表現するためにも使われます。 例えば、映画や音楽のタイトルにも使われることがあり、そ…
鑑賞環境問わず2023年見た映画から印象的な作品をPickup。 ブランクありましたがそこそこ映画鑑賞戻ってきました。以前のように観たい作品なんでもは見れず、むしろ見落としの方が圧倒的に多くなってきましたが、それだけに偶々出会えた映画一本一本の記憶を大事にしていきたい。 THE FIRST SLAM DUNK(井上雄彦、2022年/日本) 全体としては手探りの映画制作は伝わってくるなんとも言えない構成なのだけど、その分も試合シーンの目が吸い込まれていく躍動が引き立つ。抗えなかった。 ミンナのウタ(清水崇、2023年/日本) 視点変更で「アイドルが宿泊しているホテル」が立体化してホラー装置を組み…
映画の歴史 その151970年代ニュー ハリウッドは、1950 年代から 1960 年代にかけてスタジオ システムが衰退し、プロダクション コードが廃止された後の時代でした (1968 年に MPAA 映画評価システムに置き換えられました)。 1970 年代、映画製作者はますます露骨な性的コンテンツを描写し、血なまぐさい死の生々しい映像を含む銃撃戦や戦闘シーンを上映しました。その顕著な例は、ウェス・クレイヴンの『左の最後の家』 (1972 年) です。 ポストクラシック映画とは、ニューハリウッドのプロデューサーによるストーリーテリングの手法の変化です。 ドラマと人物描写の新しい方法は、古典期/…
★★★☆☆ あらすじ ハリウッドで成功するも虚しさと家族の問題を抱えながら生きる男の日々。 www.youtube.com 原題は「Knight of Cups」。 感想 主人公の日々が断片的に描かれていく物語だ。ストーリーらしきものは無く、彼の人生の一瞬を切り取ったイメージのようのものが詩的に紡がれていく。主人公がハリウッドで成功したらしいことは読み取れるが、具体的にどんな職業なのかさえ曖昧で、描かれているストーリーの時系列も不明と、物語を読み解くとっかかりみたいなものが見い出しにくかった。 後でちょっと調べて見たら、この映画のタイトルはタロットカードから取られており、内容も「絞首刑の男」「…
ランキング参加中映画 ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略] ストーリー 大陸横断鉄道の敷設により新たな文明の波が押し寄せていた西部開拓期を舞台に、女性主人公の目を通して、移り変わる時代とともに滅びゆくガンマンたちの落日を描いた。ニューオーリンズから西部に嫁いできた元高級娼婦のジルは、何者かに家族全員を殺され、広大な荒地の相続人となる。そして、莫大な価値を秘めたその土地の利権をめぐり、殺し屋や強盗団、謎のガンマンらが繰り広げる争いに巻き込まれていく。 スタッフ 監督:セルジオ・レオーネ製作:フルビオ・モルセラ製作総指揮:ビノ・チコーナ原案:セルジオ・レオーネ ダリオ・アルジェント …
原題は「Ain't Them Bodies Saints」(それらの人々は聖人である) 「A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー」(2017)と同じ デヴィッド・ロウリー × ケイシー・アフレック × ルーニー・マーラ なので見てみました(笑) 皆さん仰せの通り、テレンス・マリックを彷彿とさせる佇まいですが マリックより断然手ごたえのある演出と映像センス カメラは「メッセージ」で、初めてアフリカ系アメリカ人で アカデミー撮影賞の候補者となったブラッドフォード・ヤング ストーリーは銀行強盗に失敗して投獄された男が恋人と、幼い娘に会うため脱獄する、という使い古されたもので 現代版「俺…