楽器の電化は当然の流れ、ロックやファンク、現代音楽でも実験、実証はされていて、ジャンルのない[マイルス]もいよいよ取り掛かる。一部の石頭連中からは批判的だったが、そんなもん「So What?」だ。 [キース·ジャレット][チック·コリア]にフェンダーローズ(エレピ)を弾かせ、エレクトリックギター[ジョン·マクラフリン]を起用したアルバム『ビッチェズ·ブリュー』は衝撃的だ。地を這うバス·クラリネット[ベニー·モウピン]、祝祭的なパーカッションが、音楽の厚さ、熱さを盛り上げる。 “フュージョン”の源泉的見方をされるが、全然違う。きっかけにはなっただろうが他の凡庸さ、軽薄さが浮かび上がることになった…