上映順的にこの『笑いのカイブツ』が2024年の映画初めになったのだけれど、年明け5日目から大の大人が劇場の中心の席で咽び泣いてしまった。本当に嘘偽りなく岡山天音と同じくらい泣いてしまったかもしれない。好きなものに対してどこまでもまっすぐなのに、コミュニケーション能力が足を引っ張り続けて何者にもなれずにいる主人公・ツチヤタカユキの物語。これが実話だというのだから本当に凄い。でもきっとこういう人は社会にたくさんいるんだと思う。何かを好きで、何かに一途で、その分野で頂点になるためだけに時間を費やし、他のものに一切目がいかない人。主人公のツチヤは人と関わる能力が本当に絶望的で、観ているこちらでさえ殴り…