日本(出身)の作家 1937年(昭和12年) 東京都に生まれる。 日比谷高校、学習院大学文学部哲学科卒。 イタリアに渡ったのち、1968年に作家としてデビュー。以降、「ローマ人の物語」を始め数々の著作を送る。 2006年12月、1992年から刊行されていた「ローマ人の物語」がついに完結した。 吉田望事務所の顧問でもある。
今回は塩野七生氏の「ローマ人の物語」を要約していきます。9は「ユリウス・カエサル ルビコン以前」の中巻です。ローマ帝国属州スペイン統治にて武功を挙げたカエサルはその勢いのまま第一回三頭政治を司り41歳で執政官に就任し、ガリア遠征を繰り広げる紀元前60~49年までを扱います。 「ローマ人の物語9」 ■ジャンル:世界史・歴史小説 ■読破難易度:低(非常によみやすい文体で書かれており、一部物語調なのでサクサク読めます。世界史の教科書や地図を手元に置いて読むとわかりやすくなります。) ■対象者:・ヨーロッパの歴史について興味関心のある方 ・ローマの栄枯盛衰の変遷を詳しく理解したい方 ≪ローマ人の物語6…
はじめに 塩野氏による歴史絵巻三部作の最終作。 緋色のヴェネツィア、銀色のフィレンツェ、に続き、黄金のローマ、であります。 もし本作を初めて手に取った場合は、悪いことは申しませんので、是非いちから(ヴェネツィア)から読むことをお勧めします。 歴史的深みにやや欠けたか 主人公はヴェネツィアの貴族マルコ・ダンドロ。今回もまた高級遊女である彼女のオリンピアと一緒です。 ただ、何というかマンネリ感は否めません。 これまでの塩野氏のあとがきによると、架空の人物であるマルコとオリンピアを使い、むしろ「都市を描く」ということでありました。これにはなるほどと感じました。 ヴェネツィアでは、トルコを相手にした諜…
こんにちは、暖淡堂です。 暖かくなってきましたね。 通勤の電車の中の人がぐっと増えましたが、僕は書物の世界に没入です。 で、塩野七生さんの人気の作品「ローマ人の物語」。 紀元前753年のロムルスによる建国から紀元前270年頃のターラント戦の勝利まで。 近隣諸国との攻防や当時の先進国であったギリシャとの関係など。 研究者とは違った独自の視点で描かれます。 塩野さんは、現代の欧州の研究者の視点に違和感を感じています。 むしろ、古代の歴史研究家に心を通わせます。 そこには、現代の欧州人にあるキリスト教的なものがない、自由な言葉があるから。 「ローマ人の物語」の文庫版は各冊200頁ほど。 持ち歩くにも…
塩野七生氏の歴史絵巻三部作のうち、これが二作目。 こんな話 前作同様、ヴェネツィアの貴族マルコが主人公。 前作末、政治勢力図の変更もありヴェネツィアでの殺人事件のごたごたの責任を取らされ、一時的な追放を余儀なくされたマルコ。外遊ということでフィレンツェへ。 これまたフィレンツェで政治騒動に巻き込まれますが、フィクションですのでそんな偶然もご愛敬。 今回の舞台はルネサンス期後半のフィレンツェです。隆盛を極めたメディチ家、ではなく、むしろ経済的には落ち目にあり、軍事や政治へシフトしつつあるメディチ家を描きます。 政体論からの、現代政治 塩野氏というと、歴史と共に、イタリア政治を語るイメージがありま…
今回は塩野七生氏の「ローマ人の物語」を要約していきます。8は「ユリウス・カエサル ルビコン以前」の上巻です。ローマを共和政から帝政へ移行させていく方向に大きく動かしたユリウス・カエサルの生涯を紐解いていくのが8の目的です。8はその上中下巻の上巻にあたり、ユリウス・カエサルの生い立ち~青年後期にあたる紀元前100~61年までを扱います。 「ローマ人の物語8」 ■ジャンル:世界史・歴史小説 ■読破難易度:低(非常によみやすい文体で書かれており、一部物語調なのでサクサク読めます。世界史の教科書や地図を手元に置いて読むとわかりやすくなります。) ■対象者:・ヨーロッパの歴史について興味関心のある方 ・…
皆さん、こんにちは。 私事ですが、毎年Year Resolutionを作成しています。簡単に言うとプライベートでのKPI。この中で数年前から旅行KPIというのを作っており(実際は奥様の満足度向上KPI、という名称なのですが)、なるべく家内を旅行に連れ出すという事をしています(怒りの目線を私から反らす、と)。 で、今年は大枚をはたいてイタリアに行きました。 ヴェネツィアにはいきませんでしたが、ローマとフィレンツェをゆっくり回りました。 ということで今回の読書は、事後学習!?とも言うべき後追い読書の位置づけであります。個人的にこつこつと世界史を学んでいる身としては、トルコ関連の内容がこれまたしみい…
今回は塩野七生氏の「ローマ人の物語」を要約していきます。7は「勝者の混迷」の下巻であり、紀元前110~紀元前63年の混沌とした時代を描きます。前半は共和政ローマ末期を牽引したガイウス・マリウス・ルキウス・コルネリウス・スッラの執政官としての振る舞いに関する記述がなされ、後半は後に第一回三頭政治を取り仕切ることになるグナエウス・ポンペイウスのローマ帝国領土東方拡大の様が記述されています。 「ローマ人の物語7」 ■ジャンル:世界史・歴史小説 ■読破難易度:低(非常によみやすい文体で書かれており、一部物語調なのでサクサク読めます。世界史の教科書や地図を手元に置いて読むとわかりやすくなります。) ■対…
一条真也です。たった一字に深い意味を秘めている文字は、世界でも漢字だけです。そこには、人のこころを豊かにする言霊が宿っています。その意味を知れば、さらに、こころは豊かになるでしょう。今回の「こころの一字」は、「贈」です。 異性・同性にかかわらず多くの人の心をつかむ者には、いわゆるプレゼント魔が多いようです。よく知られているのは、かのユリウス・カエサル。彼は多くの愛人がいましたが、借金をしてまで、自ら選んだ高価な品を彼女たちに贈るので、評判でした。名家出身という肩書きも、輝かしいキャリアも、特別な美貌もなかった若き日のカエサルですが、すらりと背は高く均整のとれた肉体と、生き生きとした黒い眼と、立…
今回は塩野七生氏の「ローマ人の物語」を要約していきます。6は「勝者の混迷」の上巻であり、紀元前133~紀元前78年の混沌とした時代を描きます。ポエニ戦争が終結し、マケドニア王国・カルタゴが滅亡しヨーロッパ世界に圧倒的な覇権をもって君臨するローマ帝国の様相を呈した時代は内乱が絶え間ない時期でした。上巻ではグラックス兄弟の改革・ガイウス・マリウスの台頭・同盟者戦役勃発・ルキウス・コルネリウス・スッラの台頭までを描きます。 「ローマ人の物語6」 ■ジャンル:世界史・歴史小説 ■読破難易度:低(非常によみやすい文体で書かれており、一部物語調なのでサクサク読めます。世界史の教科書や地図を手元に置いて読む…
今回は塩野七生氏の「ローマ人の物語」を要約していきます。5は「ハンニバル戦記」の上中下巻の下巻であり、紀元前205~紀元前146年の第二次ポエニ戦争終結、事後のマケドニア王国・カルタゴ滅亡までを描いています。4最終盤でローマ軍の救世主として登場したスキピオが引き続き戦いを率いてついにカルタゴ軍の名将ハンニバルと相まみえます。前半は主に第二次ポエニ戦争の個別戦局に関する記述が中心で後半は事後のローマ帝国マネジメント方針や同盟国マケドニア・ギリシア文明・カルタゴとの折衝の様が描かれます。 「ローマ人の物語5」 ■ジャンル:世界史・歴史小説 ■読破難易度:低(非常によみやすい文体で書かれており、一部…
札幌【占い.口コミ.当る.2024年】北大前、夢占館(ゆめせんかん)の石原聖山(いしはらせいざん)『北区の占いの父』が貴方の【2024年!!干支「甲辰(きのえ・たつ)」】を的確に占う!2024年4月17日(水) 札幌北区の占いの父ー 夢占館(ゆめせんかん)の石原聖山が貴方の 『2024年!!干支「甲辰(きのえ・たつ)」』 を的確に占う!占い歴25年、お悩み相談人生アドバイザー 『占い&お悩み相談BOX夢占館(ゆめせんかん)』 ー石原聖山の元気が出る世界の名言,格言をあなたに・・・2024年4月17日(水) 今日の名言 『何も捨てられない女には、幸せはこない!【藤原紀香】』 ━━━━━━━━━━…
岡田斗司夫さんというと、ボクはオタクのデブを想像していましたが、あまりにも情報が古かったようで、今はスリムで立派な文筆家として活躍されているんですね。文章も上手で読みやすく、この本もとても面白かったです。 この本はスター・ウォーズの世界観や政治体制を、ローマ帝国をベースに読み解いているのですが、そういう見方があったのかとびっくり仰天、大変楽しく読みました。が、スター・ウォーズが題材なのは本の前半までの話で、後半はアメコミやアメリカのSF作家のロバート・A・ハインラインさんの小説がメインになっています。 ここで面白かったのは、スター・ウォーズという物語が、元老院を主体とする共和制の世界から、パル…
フェア「男と女と、フェミニズム」を検討中。 先週に引き続き出店の準備を進めながら、一つ気がかりなことがあった。案内文に次のように書いてある、「栞とペンを用意するので、出品する本のコメントを書いてください」。10時くらいに集合して、11時オープンまでの間に書き込むらしい。 こういうとき、字のキレイな人がうらやましい。私は、栞のような小さな紙に、膝の上で、読める字を書ける自信がまったくない。迷った末、会場となるブックカフェを訪問して相談してみると、あらかじめ栞を分けてくださるという。ありがたい。 「何枚くらい、使いますか?」「今、箱に詰めてあるのが、50冊くらいなんですけど……」 もう少し入りそう…
本日紹介された本 『さみしい夜にはペンを持て』古賀 史健『ギフテッド』山田宗樹『すばらしい新世界』オルダス ハクスリー 『人生ミスっても自殺しないで、旅』諸隈元『忘れられない日本人 民話を語る人たち』小野和子『解剖学者と殺人鬼』アレイナ・アーカート『不道徳教育講座』三島 由紀夫 『東京都同情塔』九段理恵『直木三十五伝』植村鞘音『東京タワー』江國香織『私とは何か:「私」から「分人」へ』平野啓一郎『めざせムショラン三つ星』黒柳桂子『薄っぺらいのに自信満々な人』榎本博明 『傷を愛せるか』宮地尚子『十字軍物語 第一巻 神がそれを望んでおられる』塩野七生『はちみつ色のユン』Jung『半藤一利と宮崎駿の腰…
『女の絶望』/伊藤比呂美/光文社文庫/2011年刊 兄や姉と一緒に『ルパン三世』の再放送を見ていた頃、オープニングソングで「お~とこには~じぶんの~セェカァイがぁある!」というBメロに差し掛かると、子ども心に「女にはないのかなあ」と思ったものだった。二十代になると、カラオケで『男の勲章』を熱唱する先輩に「女の勲章って何だと思います?」と絡んだりもした。 男の美学を歌った歌はあるけれども、女の美学を歌った歌はない(私が知らないだけかもしれないが)。「男の隠れ家」という雑誌はあるけど、「女の隠れ家」という雑誌はない。塩野七生さんのエッセイにも、「男のロマンという言葉があるけれども、同じことを女がや…
日本人女性が相次いでクルド人に襲われる埼玉県川口市クルド自治区 無力な警察に代わり日本人有志による自警団が結成される世紀末状態に:ハムスター速報 任侠団体の成立も、警察が手出しできない三国人の跋扈する闇市の治安維持がルーツでしたからね。青息吐息の反社団体に代わる新たな民間暴力団体の萌芽を目撃していると思うと胸熱です。腕自慢の半グレや迷惑系YouTUberの皆さん次代の英雄になるチャンスですよ。 年度末まであと半月。この山のように積まれた年度内には片づけましょう案件本当に全部片付くんだろうか。頑張れ来週再来週の俺。皇帝たちの都ローマ: 都市に刻まれた権力者像 (中公新書 1100)作者:青柳 正…
村上隆が、レギュラーDJを務める毎週月曜⽇の夜10時から1時間にわたってお送りする注目のニュープログラム『MONONOKE RADIO』初回O.A.は、4月1日(月)スタート! 個展の主題歌「Mononoke Kyoto」を書き下ろしたHIP-HOPファンから絶大な支持を得る今最もホットなアーティスト「JP THE WAVY」が、4月8日(月)、15日(月)の2週にわたり番組初のゲストに登場! <PROGRAM INFORMATION> 『MONONOKE RADIO』(モノノケ レディオ) 【ON AIR】毎週月曜日 22:00-23:00 ★4月1日(月) 初回O.A.スタート! 【DJ】…
月刊誌・文藝春秋には「ローマ人の物語」などの作品で知られるイタリア在住の作家・塩野七生さんの「日本人へ」と題するエッセイが毎号載せられている。 三月号は「令和の廃藩置県」と題するもので、早とちりの私は、地方の衰退が頭に有る関係からか、いわゆる道州制や地方創生に関するものだろうと思い読み始めたが、日本の現状の閉塞感に関わることには変わりがないが別の角度からの提言であった。 その前提になっているのが、今の日本の実情、"諸々の事件が複雑に入り交じり互いに交錯しているなかで、停滞感や閉塞感に悩んでいる状況"が日本の歴史のなかで幕末から維新にかけての一時期と似ているという認識である。 当時廃藩置県を主導…
▶8日は、列車でナポリに行く。午前11時15分にローマのテルミニ駅を出て、12時半にナポリ中央駅に到着した。利用したのはイタリア新幹線で、ローマ・ナポリ間を1時間と少しで移動出来るのでいたって便利である。ちょうど昼時なのでテルミニ駅で旨そうなピザを買い込んで車中で食べるつもりでいたが、周囲を見たら誰も仲間がいないのはやや意外。少し恥ずかしかったが、買ってしまったものは食べなければならない。 ▶ナポリはローマから南東に220km程の位置にあり、古くは独立した都市国家だったが、ローマの台頭であっさり征服された。ただローマの支配下に入ったのは結果的に良かったようで、その後のナポリの繁栄はローマによっ…