『絵葉書を読む』第14回。今回の絵葉書はこちら。 「愛国婦人会」が発行した絵葉書だ。 「愛国婦人会」は、佐賀県出身の社会活動家である奥村五百子が1901年(明治34年)に創立した団体である。 その主な活動目的は戦没将士の遺族や廃兵の救護・支援だったが、徐々に活動の幅が広がってさまざまな社会事業を行うようになる。 当初はいわゆる上流階級の婦人が会員の多くを占めたが、その後広範囲に会員が増加し、1907年(明治40年)には70万人ほどだった会員数が、日中戦争が始まった1937年(昭和12年)の時点では311万人を超える規模の団体になった。 しかし1941年(昭和16年)の定例閣議で「大日本連合婦人…